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冬の花火

 
夜汽車夜汽車を 乗りつぎながら
逢いに来た町 山あいの町
湯の香せせらぎ 変わりはないが
あの娘(こ)ひとりが 見えない道に
冬の祭りの 笛が鳴る

橋のたもとの あの娘(こ)の部屋を
せめて訪ねりゃ 陽(ひ)ざしも薄い
待って疲れて 流れて行った
つらい気持ちを 知らせるように
窓で揺れてる 蛍篭(ほたるかご)

夢を失(な)くして 湯の町捨てて
どこをさすらう 浮草人形
贈るあてない 指輪を抱いて
うしろ姿の あの娘(こ)を思や
雪に散る散る 遠花火(とうはなび)