紅葉の宿

山の梺(ふもと)の 湯の町坂に
小雨 しとしと 降る夜は
抱いてください 思い切り
逢瀬重ねる 紅葉の宿で
愛をたしかめ ああ頬染める

女ごころの ほのかな灯り
酔えば 散る散る 寂しさよ
抱いてください 夜明けまで
ひと目忍んだ 紅葉の宿で
重ねる罪に ああ頬ぬらす

添えぬ運命を 哀しむように
鳴くな ほろほろ はぐれ鳥
抱いてください もう一度
明日になったら 紅葉の宿に
別れを告げて ああ他人妻
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