えにし

風に散る散る 桜の花が
通う情けの 夢峠
かざした扇も 艶やかに
越えて行きます 運命なら
春の名残の 一人旅

花の絵姿 仄かに薫る
母の形見の 旅衣
愛しい恋しい 故郷へ
抱いて行きます 黒髪も
募る思いの 夢枕

肌に愛しと 心が揺れる
熱い思いの 胸の内
はかなき縁と 諦めて
秘めて行きます 面影を
見せぬ涙に 春の虹
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