あ・な・たの手紙

ようやく届いたあなたの手紙
砂浜にすわりこんでまた読みかえす
いつでもうすっぺらなあなたの手紙
いつでもあついのが私の手紙

Ah…風が私の髪をはげしく揺らすたびに
Ah…あの日あのときの口づけ思い出す

青い島影そのうしろから
ゆっくり出てくる黒い貨物船
私はひとりで浮かんでいるわ
あなたの船のかじどこに向かうの

Ah…波が大きな音ではげしく寄せるたびに
Ah…あの日あなたの腕の力を思い出す

たった一枚の便せんの上に
面倒くさそうに文字が並んでいる
好きという字をいつもさがすのよ
たった二文字待っているのよ

Ah…風が私の髪をはげしく揺らすたびに
Ah…あの日あのときの口づけ思い出す
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