しあわせの道

毎日歩いている道に
キンモクセイは ずっとあった
何度も 季節が巡っても
目の前のことにせいいっぱいで…

“しあわせになりたい”
口癖のように
恋もがんばった
仕事もがんばった
大人にもなった

何かを手にするその代わり
何かの手を離して
そういう不器用な自分を
やっと好きになって来た

家から駅へと向かう道で
キンモクセイの香りがした
今日まで気づかなかったけど
風に指さされ教えられた

“しあわせになりたい”
人それぞれに
笑い転げたり
涙にくれたりで
思い出は宝

あんなに探していたはずの
心が安まる場所
こんなに近くにあったなんて
今は深呼吸できる

何かを手にするその代わり
何かの手を離して
そういう不器用な自分を
やっと好きになって来た
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