ソノラマ

せかす太陽にたきつけられて
密やかな過失に背中を焦がす
せわしい蝉時雨にそそのかされて
熟れる前の果実をもぎ取ってしまう

あらわにゆれてる 無邪気な姿を
目のあたりにして 心奪われて

ソノラマ ゆっくりとくるくる回りだす
あんな風にキズつけるはすじゃなかった
聞こえてくるのは 切ない夏のエレジー

照りかえすアスファルトの向こう側で
見下した様にせせら笑うひまわり
淡い恋心もいだく憧れも
カルキ臭い水の中でふやけてゆく

あらわに捲られる むき出しの素肌を
目のあたりにして ツバを飲みほす

ソノラマ ぼんやりとくるくる廻りだす
あんな風になるとは思いもしなかった
聞こえてくるのは 儚ない夏のエレジー
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