泣きむし蛍

赤いネオンの 水たまり
はぐれ蛍が 目を覚ます
きっと嘘つき あの男(ひと)も
命燃やして 何になる

夜にさすらう 女たち
みんな何故だか 似ています
ひとりふたりと 肩よせて
問わず語りの 涙虫

枕濡らして 夢の中
母さん 甘えていいですか
盆に帰れぬ わるい娘(こ)が
遠く手向(たむ)ける 女郎花(おみなえし)

にごり水でも 生きられる
そんな運命(さだめ)と 知りました
明日をさがして 宙(そら)に舞う
泣きむし蛍が 焦がれ泣き
×