思ひ出港町

潮の香りに誘われて黄昏波止場
鴎の鳴き声が身に沁みる
花の都に降り立ちて背水の陣
あれから何年がたったろうか

故郷に錦飾るまで 弱音は吐かぬ
契る思ひ出港町

旅は道連れ世は情けさすらう身には
一世一代の心意気

泣いてくれるな父母よ 男は意固地
馳せる思ひ出港町
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