くれないの丘

戦火の街の 片隅に
咲いた名もない 白い花
日本(くに)を離れて ただひとり
外人部隊(がいじんぶたい)の 同胞と
異国に散った 我が友が
静かに眠る くれないの丘

星降る夜の 国境(くにさかい)
絶えぬ烈(はげ)しい 弾丸(たま)の音
同じ地球の 人々が
今なほ互いに 憎み合う
未来を背負う 若者の
命の叫び くれないの丘

砂漠の民と 同じよに
砂に埋(う)もれて 倒れても
悔いはないよと 笑ってた
男が選んだ 人生(みち)だから
平和を願う 亡き友の
大地の声が くれないの丘
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