暁前夜

掴み取れば おぼろだった
道は 険(けわ)しい とぐろ巻いた
試すよに降りかかる 時の刃(は)に
千切(ちぎ)れそうな誓いよ

もう虚空、見上げた日々に戻れない
この絆が 魂の化身だから

どんな 涙の海も凍(こお)らせ渡ろう
道無くとも
こんな 不安が渦巻く 紅月(あかつき)も
夢に宿して

生きるすべて 賭けてもなお
足りぬ 止(や)まない焔(ほむら)抱いて
雨風も吹き飛ばす 声がする
今の居場所 信じたい

ああ虚空、もがいて 命 目覚めた
この約束 導く化身になれ

きっと また押し潰(つぶ)されそうな己(おのれ)
背負いながら
ずっと 見守ってくれた暁を
そばに感じて

どんな 涙の海も凍(こお)らせ渡ろう
道は出来る
ずっと 最果ても照らす暁を
いつも宿して
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