卒業

街のウワサをもう君は聞いた?
ちょうど同じ事私も思いついてたところよ
やられたわ 一歩遅かったわ
一歩遅かったわなんてさ 肩たたき合ってさ
気に入ってるのよこの毎日が
笑ってばかりいられるわけじゃないけど
ポケットにコイン 頭の上に太陽 もしくは月 時々雲 星空

いつまで私達こうしていられるのかしら?
ずっとこのままいたいけど そういうことにしてくれないかな

花屋の店先であの人の好きな花が咲いてる
顔なんて随分おぼろげになったけど
妙なことだけ覚えてるものさ
大人達は子供に夢中 子供達は猫に夢中 猫は鳩に気を取られていて
鳩はポップコーンに夢中 永遠に一方通行
ぐるぐる廻って溶けてバターになって
それはお伽話だっけね それはお伽話だっけね

いつまで私達こうしていられるのかしら?
ずっとこのままいたいけど きっとそうもいかないよね

君のバイクの後ろに乗せてってくれないか?
東京湾の暗闇に何を 何を捨てたのかって
訊かないでね 後ろ向いててね
これが初めてじゃないわ

マボロシみたいに光る橋の上 君にしがみついて
好きなのも嫌いなのも行き過ぎると無感覚に近い
人々はもしかしてこれを潮時って呼ぶのですか?
ずっとこのままいたいけど きっとそうもいかないね
×