嵯峨野路ひとり

つれて逃げてと 言葉にだせず
涙かくして 身をひいた
京都 嵯峨野路 おんながひとり
死ぬほどつらい この思慕(おもい)
どうかわかって 祇王(ぎおう)さま

愛しあっても 添えない恋は
いつも女が 泣く運命(さだめ)
京都 嵯峨野路 苔(こけ)むす庵(いおり)
想い出草を 捲(めく)るたび
胸に未練が 溢れます

竹の葉擦(はず)れを 背中で聞けば
今もあなたの 声になる
京都 嵯峨野路 おんながひとり
別れの手紙 笹舟に
乗せて流した 桂川
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