能登の恋歌

ひと目あなに 逢いたいと
肩をふるわせ 波の花
砕け散りゆく 能登の海
愛にはぐれて さ迷い歩けば
冷えた体に 雪が舞う
海鳴りばかりが 海鳴りばかりが
あああー旅のみちづれ
焦がれて 髪が泣く

空に一羽の 海燕
なぜにそんなに 啼くんだろう
恋の定めを 知るように
愛を失くして さ迷い歩けば
汽笛ひと声 恋歌になる
涙に霞むの 涙に霞むの
あああーわたしひとりを
残して 船が行く

愛に疲れて しんしん泣けば
堕ちる涙に 雪が舞う
漁火ばかりが 漁火ばかりが
あああー旅のみちづれ
どこまで 夢を漕ぐ
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