ROSE

カラス達が相も変わらず
群れをなして今朝もまた
隙を伺う

薄汚れた水の流れ
息苦しさ耐え切れず
ツバを吐いた

昔話の方が
現実味があるから
たった一つだけ
信じられる強さ
欲していた

赤い花が咲く
トゲを尖らせ天を仰ぐ
涙捨てた街の夜風に
吹かれながら

確かめてた
ピースライトの
渦巻く煙り
宛てもなく吸い込まれた

傷が答えている
「俺は生きている」
たった一つだけ
信じられる強さ
欲していた

赤い花が咲く
トゲを尖らせ天を仰ぐ
星が消えた夜空の彼方
見上げながら

赤い花が咲く
トゲを尖らせ天を仰ぐ
カラスが鳴く朝焼け
微唾む月を見た

例え一輪でも
熱く誇らしく
愁い深く刻んだまま
例え一輪でも
強く咲き続ける
赤い薔薇のように
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