人間失格

弱音を吐くのは 裸にされる事で
本音を言うのは 寒がられる事だった
温度がないのなら 言葉はもう信じない

臆病な私のせい 愛し方わからない
差し出してくれた手に噛み付く しょっぱいね

追い詰められたら 逃げる方が簡単で
傷付かないのが「利口」と教わったから
諦めてしまおうと 見上げた空の色が

どこまでも青いから 死に方がわからない
止まらない涙の味がする しょっぱいね

人の間で生きる事が 息を殺す事ならば
私は向いていないようだ 苦しい それでも生きているなんて

理不尽だったのは社長(あんた)の方だろって
思っていたけど口にしなかったのは
大人になったよ、と胸を張ってみる為

本当は悔しくて 笑い方わからないくせに
笑ってる 黙ってる それでもまだ生きているなんて
わかってる 誰よりも自分が しょっぱいね
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