―― アルバムタイトル『PYRAMID』には、“誰もが予想できない、いつの時代も世界中で愛されているもの”という意味合い、そして“誰がこんなものを作ったんだ”という驚きが込められているそうですね。
1年くらいアルバムを作っていて、「そういえばタイトルを決めてなかったな」と考えてみたとき、ポンッて出てきたのが『PYRAMID』(ピラミッド)という単語でした。僕は旅行が好きで、世界中を旅しているのですが、「エジプトに行ってみたいな」とちょうどまわりに話していたからかもしれません(笑)。あと、世界の歴史でまだ解明されてないものを、自分のなかで考察することが好きなんですよ。
ピラミッドって、まだわからないことがたくさんあるからこそ、人々を魅了し、探求心をくすぐるじゃないですか。今回の自分たちのアルバムも、そういうものになったらいいなと思うんです。歌もいろんな捉え方をしてほしい。僕がラブソングとして作っていても、恋愛ではないタイミングで刺さることもあるから。それぞれの楽しみ方をしてほしい。改めて、そういう気持ちにも『PYRAMID』というタイトルがふさわしいですね。
―― 先ほども少しお話いただきました1曲目「Caravan」は、どのように歌詞のイメージが見えてきたのですか?
最初に曲ができて、メロディーを聴いたときに、ものすごくのびやかに感じて。自分が野外のスタジアムとか、大きいところでのびのびと歌っている姿が浮かんできたんです。そういう場所で、どんな景色や感情を歌いたいか考えたとき、自然とこういう歌詞になっていきましたね。
―― 今作の収録曲から、雄大さんは必ずと言っていいほど“未来”を希望的に書かれる印象も受けました。たとえば、「Caravan」の<未来で笑おう>、「カノープス」の<未来へ今すぐ ドキドキしちゃう方へ「せーの」で>、「Mystery」の<将来はTreasure>、「Call me」の<未来が笑って迎えに来るから>、などなど。
それは意識していることかもしれません。とにかく楽しく生きていたくて。もちろん落ち込むときもあるけれど、気が滅入ってしまうので家にひとりではいないようにしています。かなりアクティブな性格でもあるので、すぐに誰かと出かけるんです。そして、田舎でいい空気を吸ったり、綺麗な景色に癒されたり、大自然からパワーをもらったり。すると、いつのまにか回復していて、前向きになっているんですよね。
―― たしかに「Caravan」も、冒頭では不安に揺られていますが、1番Bメロで<明日はきっと降り注ぐ流星に照らされ また一つ願いを運んでいくよ>という美しい景色を経て、ポジティブなサビへ変わっていきますね。
まさにそうですね。宮古島にもよく行くんですけど、そこで星を眺め続けることが大好きで。宮古島には高い建物がないから、空が広くて、満天の星が広がっているんです。もう首が痛くなるくらい、上ばかり向いています(笑)。そういう自分のプライベートな時間の過ごし方が、無意識のうちに、こういう形で歌詞に反映されているのかもしれません。
―― そして、2曲目「Live, Laugh, Love」は、またテイストが大きく変わりまして。親から子への愛が描かれている1曲ですね。
僕自身はまだ、結婚もしていないですし、子どももいませんが、30代になったのでまわりがかなり変化していて。とくに地元は田舎なので、久しぶりに帰るとほとんどみんな結婚していて、子どもがいるんです。独身のひとのほうが少ない。だから、「集まってご飯に行こう」となると、最近では彼らの子どもたちも一緒に来るわけです。そういうなかで、「俺も親になる年代に突入しているんだな」と実感しました。
そして、僕は子どもが好きなので、子どもに対する気持ちを歌ってみたいなと思ったのが、「Live, Laugh, Love」のはじまりでしたね。地元の友だちに20~30分くらい、いろんなことをインタビューして、そのお話をもとに歌詞を書いていったんです。
―― インタビューしたなかで、とくにどんなお話が印象的でしたか?
ちょっとスマホを見ますね。大事なことを箇条書きでメモしたんです。たとえば…、サビの<明日になればまた新しい 見たことないあなたに出会えるね>というフレーズ。これは友だちが、「毎日同じ人間と過ごしているはずなのに、毎日見る景色が違う。子どもの一日一日の成長を感じる」と言っていて、とくに素敵だと感じたので歌詞に取り入れようと思いました。
彼らの話を聞いていて、とにかく“無償の愛”を歌えたらいいなと感じたんですよね。あと、この「Live, Laugh, Love」というタイトルは“目いっぱい生きて、笑って、愛して”みたいな思いを込めたんですけど、いつか自分が親になったら、子どもに対してこう思うんだろうなって。そのとき、この歌をどういう気持ちで歌うのか。何か変化はあるのか。そういう面でも未来が楽しみになる1曲ですね。