荒地9mm Parabellum Bullet | 9mm Parabellum Bullet | 菅原卓郎 | 滝善充・菅原卓郎 | | 荒地に吹く風は 孤独の味がする からみついた茨 引きはがした指を 日が沈む空にかざす どうか 君だけは忘れないでくれよ どうか 君だけは覚えていてくれよ 枯れた花のために ささやかな祈りの雨を ああ 誰にも信じてもらえなくてもいいさ ああ 誰にも分かってもらえなくても 守りきれないほど交わした約束を 荒地に吹く風は 孤独の味がする からみついた茨 振りほどいた足で 日が沈む街をめざす どうか 君だけは忘れないでくれよ どうか 君だけは覚えていてくれよ 守りきれないほど交わした約束を |
Survive9mm Parabellum Bullet | 9mm Parabellum Bullet | 菅原卓郎 | 滝善充 | | 火のついた導火線 目先にちらつかせる とぼけても寝ぼけても 時間は止められない 付け焼き刃のアドバイス 刻み込む から騒ぎのカーニバル かき分けて進む 出しゃばりな頭より 体を頼りにする なだめてもすかしても 本音は鳴り止まない 渡れそうで渡れない危ない橋が 次から次へと続く そして 心決めて走る 谷底への道のりも 夜が顔を出すまでは走るのさ 名ばかりの手がかりに ついつい踊らされる 隠したりだましたり ひたすら足を引っ張り合い 付け焼き刃のアドバイス 刻み込む から騒ぎのカーニバル かき分ける 笑えそうで笑えない危ない橋が 罪から罰へと続く そして 心決めて走る どん底への道のりも 夜が顔を出したなら笑うのさ |
新しい光9mm Parabellum Bullet | 9mm Parabellum Bullet | 菅原卓郎 | 滝善充 | | 新しい光の中に君を連れて行くのさ 愛をこわすたびに つくった傷の 痛みは消えたのに 血が止まらない まだ 生かされている 生かされている 暗闇に飲まれて 途絶えた声の 持ち主は今でも そこにいるはず さあ 手を取ってくれ 手を取ってくれ 新しい光の中に君を連れて行くのさ 生まれたばかりの太陽の下に 君を連れて行くのさ たとえどんな色の 目で見ていても 真実のかたちには 変わりがないのさ 暴かれてくれ 暴かれてくれ 新しい光の中に君を連れて行くのさ 生まれたばかりの太陽の下で すべて脱ぎ捨てるのさ 呼び合う名前のほかにはひとつも 言葉はいらない 新しい光の中に君を連れて行くのさ |
Face to Faceless9mm Parabellum Bullet | 9mm Parabellum Bullet | 菅原卓郎 | 滝善充 | | おれの左手 おまえの右手 白と黒 昼と夜 動脈と静脈 テレビをつけて 灯りを消して シンプルな問題さ 生きるのか死ぬのか 静けさを切り裂いて 捨てた夜に 現れた顔のない男が 尋ねてくる 答えても 答えても キリがない こじれていく 解いても 解いても 離れない 首から上と 腰から下じゃ 別々の問題さ うかつにゃ言えないな 静けさを懐かしんで 凍る背筋 目の前で顔のない男が笑う 白か黒 1か0 生きるのか死ぬのか 尋ねてくる 答えても 答えても キリがない こじれていく 解いても 解いても 離れない どうにかしてる 数えても 数えても 0は0 おれの左手 おまえの右手 うすら笑う 鏡の中で |
銀世界9mm Parabellum Bullet | 9mm Parabellum Bullet | 菅原卓郎 | 滝善充 | | ひとりまたひとり街を出る 雪はただ降り続ける 振り返るものは誰もなく 人影は吸い込まれる 君には見えないものを ぼくの目は見ている 他にすることは何もなく 雪はただ降り続ける すんなり眠らぬ子供 寝かしつけるように 開かずの踏切を越え さわぐ心臓をだまらせて つれて行ってよ きらめく銀世界 感情を凍らせる子守唄の 届かない場所まで ひとりまたひとり街を出る しびれる指 白い息 とぎれとぎれの文字で いつか手紙が届く 君の眠りが覚める朝に 心臓をだまらせて つれて行ってよ きらめく銀世界 感情を凍らせる子守唄の 届かない場所まで 戦場で息絶えた兵士達の 眠る銀世界へ |
Muddy Mouth9mm Parabellum Bullet | 9mm Parabellum Bullet | 菅原卓郎 | 中村和彦 | | おまえの口の中 紫のぬかるみ 取られた足は 抜く気がしないぜ 最後まで味わってくれ 甘くて苦い未来を噛みしめて おまえの夢の中 導かれるままに はじけて消える シャボンが割れる しぼんだままじゃ 寝覚めが悪いぜ 最後まで味わってくれ 飲み込まれても文句はないぜ 吐き出さないでもう少しだけ 甘くて苦い未来を見せてくれ |
星に願いを9mm Parabellum Bullet | 9mm Parabellum Bullet | 菅原卓郎・滝善充 | 滝善充 | | 古ぼけた煙突のとなり 気がつけば君はそこにいた 近付いて 遠のいて さわれない 星に願いを できたての三日月のイスに 腰かけて君は微笑んだ きらめいて またたいて ウィンクを 飛ばしておくれ 今夜 世界をにじませている 涙を拭うのさ Here we go 急ごう 路地裏の野良猫の瞳 さりげなくさよならを告げた 少しだけ 少しだけ 切ないね 君もそうだろ 明日 世界が目を覚ますように 口笛吹くのさ Here we go 信じよう たった今すべてがわかった いつだって君はそこにいた 近付いて そばに来て さわりたい 星に願いを 届けにいくよ はしごをかけて 届けにいくよ 星に願いを |
Monday9mm Parabellum Bullet | 9mm Parabellum Bullet | 菅原卓郎 | 中村和彦 | | ありふれた月曜日と人生の終わり 公園の芝生の上 寝転がる 透明な風に雲が流されてく 何か言いたげに形を変えて いっそ 雨になってくれ 石になった手を 背中を 濡らしてなぐさめて欲しい ありふれた月曜日と人生の終わり 塗り立てのベンチよりも晴れた午後 真っ黒な犬と 走り回る子供 何も知らないことも知らずに いっそ 雨になってくれ くもりきった目を 心を 静かに洗い流して ああ 気にしないでくれ 石になった手じゃどうにも あなたをなぐさめられない タバコにともした最後の火と 吐き出したひとすじの煙 風に揺れながら昇る空を眺めていよう ありふれた月曜日も そう捨てたものでもない ああ 透明な風に雲が流されてく 何か言いたげに形を変えて いっそ 雨になってくれ 石になった手のままでも あなたを抱きしめたい そっと ああ 石になっていく 涙の跡さえも洗い流す 救いの雨が降りますように あまりにもよく晴れた月曜日に |
Scenes9mm Parabellum Bullet | 9mm Parabellum Bullet | 菅原卓郎 | 滝善充 | | か か か 仮縫いのハートの傷 ほ ほ ほ ほつれた糸 血の色 過去と未来を結ぶ 川の流れの中に 足を踏み入れるのさ 二度とは来ない場面に カー カー カー カラスが鳴いているよ は は は 春の嵐が 間近 過去と未来を渡る 風に身を切られても 胸に焼き付けるのさ この美しい場面を 燃えるように赤く舞い散る花びら 命のバトンをつなげる つぼみよりかたく指切りかわした また会おう かならず 過去と未来の間 うつろい出した今を 強く引き寄せるのさ この美しい場面を 雪のように白く舞い散る花びら 光の破片を集める 永遠よりつづく眠りより深く 命の重さで根を張る つぼみをひらいて 指切りほどいて また会おう かならず |
カモメ9mm Parabellum Bullet | 9mm Parabellum Bullet | 菅原卓郎 | 滝善充 | | 海沿いの道を歩いて 最果ての港町へと 運命の嵐のあとに 砂浜に打ち上げられた わたしを見つけて 必ず見つけて 明日を捨てても 海を渡るのよ あなたの腕まで 辿り着くために 魂を詰めたボトルの 日に焼けた古いラベルを きれいにはがして 残さずはがして つばさがなくても カモメになるのよ あなたの名前を 呼び続けてるの 海鳴りに胸が震えるたび 息を吹き返していく 愛 つばさがなくても カモメになるのよ あなたの名前を 呼び続けてるの 心もからだも 海に投げるのよ あなたの腕まで 辿り着くために |