学生時代からバンドでオリジナル曲を作っていたため、自然と歌詞も作るようになりました。そもそもギタリストですので自分が歌うわけではありませんが、歌い手のことを想像して作っていく作業がとても楽しいです。
仲間と飲んだり、普段の会話からのインスピレーションが多いです。基本は自分の周りで起きた現実がスタートですね。
BiSHの「NON TiE-UP」という曲は、グループの人気が徐々に出てきて、タイアップが増えてきて嬉しい一方で、BiSHの持っている尖った部分やアイデンティティを忘れないようにという思いで歌詞を作りました。少々過激な歌詞なので、できれば読まないでください(笑)。
基本的にタイトルから考えます。タイトルが決まるとストーリーが広がっていきます。
逆にいうとストーリーが広がらないタイトルだと歌詞が進んでいきませんので
一言でいいタイトルが思いついた場合はスラスラとかけることが多いです。
若い頃は多摩川の河川敷や、マンションの屋上に寝転がって作っていました。 今はスタジオの机に向かって粛々と書いてます。
自身のバンドBuzz72+の「屋上の空」という曲は、当時無名だった僕らを応援してくれてた一人の女の子をモチーフに作りました。
その子は難病と闘っていたようで、結局一度も僕らのライブを見に来ることができずに亡くなってしまったのですが、病室でいつも僕らの曲を聞いてくれてたようです。
ちっぽけな僕なんかの曲でも、誰かの勇気になれるんだなと思って作った楽曲です。
元気や勇気が出る歌詞が好きです。受け取った人がそう思えば全部“良い歌詞”
はっぱ隊「YATTA!」
TVのコントで生まれた楽曲ですが、これ以上ない完璧な楽曲。
元気がない時にポジティブにしてくれる楽曲。何度聞いても涙が溢れます。日本を代表する名曲。
メロディの重要なところの母音を意識しています。ロングトーンなどに“あ”や“え”の段の発音を使うと効果的、逆に“う”とか“い”を使うと楽曲と絡みが悪いことが多いです。
ただし、共作詞の場合や“どうしてもいいたい言葉”がある場合は発音より意味を優先する時もあります。
世の中が便利でシンプルになり、なんでもすぐに手に入る一方で、行動が自宅で完結してしまっています。
人間関係もSNS中心になり、実際の言葉で会話をする機会が激減している時代だからこそ、新しいものを試してみる、行ったことない場所に行ってみる、めんどうくさいことに挑戦してみるなど、経験を広げていくことが必要かと思います。
外に出れば必ず会話が生まれ、ストーリーが生まれる。その体験を自分の言葉などでまとめ、表現することがエンターテイメントの基本だと思っています。物事に貪欲で、ピュアでいることが重要です。