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LIVE REPORT

ASIAN KUNG-FU GENERATION presents 『NANO-MUGEN FES. 2012』

【15日】Dr.DOWNER、MATES OF STATE、MOTION CITY SOUNDTRACK、KREVA、SPACE COWBOY、ストレイテナー、秦 基博、FOUNTAINS OF WAYNE、FEEDER、ASIAN KUNG-FU GENERATION 【16日】Chara、片平里菜、10-FEET、MATES OF STATE、チャットモンチー、FOUNTAINS OF WAYNE、MOTION CITY SOUNDTRACK、the HIATUS、80KIDZ、SUEDE、ASIA

2012年07月15日
@横浜アリーナ

ASIAN KUNG-FU GENERATION主催の『NANO-MUGEN FES.』も今回で通算10回目。現在の、横浜アリーナを舞台とした“洋楽/邦楽混成型フェス”形式になってからでも6回目を数える。ジャンルも世代も超えた交流こそが音楽を変え、時代を変える...というアジカン自身の理想を、今年の『NANO-MUGEN』の2日間は明確に提示していた。
1日目のFEEDER、2日目のSUEDEというUK勢、2日間通しでの出演が実現したUS3組=FOUNTAINS OF WAYNE、MOTION CITY SOUNDTRACK、MATES OF STATE。フランスの鬼才ロックDJ=SPACE COWBOY(1日目)...といった洋楽ラインナップ。日本ロックシーン最前線で闘い続けるストレイテナー(1日目:今回はアコースティックスタイルでの出演)、the HIATUS(2日目)といった盟友バンドとアジカンとの『NANO-MUGEN』の場だからこその邂逅。そして、KREVA、秦 基博、Dr.DOWNER(1日目)、10-FEET、Chara、チャットモンチー、80KIDZ、片平里菜(2日目)という超世代型の邦楽アーティストの顔ぶれ。一方、伊地知 潔(Dr)がコーディネートする4Fゲストリアム・コーナーでも、キヨシ&Dr.DOWNER猪股らによるインストバンド=PHONO TONESのアクトをはじめ、ゴッチ(後藤正文/Vo&Gu)弾き語り、岩崎 愛、Keishi Tanaka(ex.Riddim Saunter)といった多彩なアクトが展開され、フェスとしての高揚感をさらに強くしていた。
そして、アジカン。フェスのオーガナイザーとして以上に、ロックアーティストとしての気迫に満ちた堂々たるアクト!新曲「それでは、また明日」から「N2」「夜を越えて」へと至る流れから震災復興や原発問題の「その先」への闘争心と希望を描き、そのエモーションを初期ナンバー「エントランス」へと直結してみせる...選曲・曲順を変えていた2日間のステージの中でも両日共通していた中盤の4曲が、何よりダイレクトなメッセージとして胸に響いてきた。
“こうやって音楽好きな人が集まってくれてる限りは、いい音楽は生まれていくんだろうと思うし。いい音楽が鳴ってる社会は、豊かな社会だと思うんですよ”と、熱気あふれる会場を見渡して感慨深げに語るゴッチに、高らかな拍手喝采が沸き起こる。時代と向き合い闘い続けるアジカンだからこそ生み出せる、誇らしいくらいの充実感。最高のロックの祝祭空間が、この2日間の横浜アリーナには確かにあった。