結成10周年を迎える今年は日比谷野外音楽堂でのライヴを皮切りにスペシャルなことだらけ。そのひとつとして行なわれてきた錚々たるメンツとの10番勝負! その最終日はabingdon boys schoolとの大勝負が控えていた。 期待に胸踊らす観客であふれ返った会場。暗転と同時にざわつきがピタっと止まり、緊張感が走る。そこへゆっくりとabingdon boys schoolの面々が姿を現し、歓声をかき消す爆音で会場を取り巻いた。生音と打ち込みとの絶妙なバランスのサウンドに、西川貴教の荒々しくも艶やかな歌声が冴え渡る。「Fre@K $HoW」「HOWLING」といった攻撃的なナンバーを中心に新曲も披露された。色は変われどそのどれもが刺激的で、ライヴが進むほどに胸を熱くさせ、最後はキャッチーな「アテナ」で175Rへとつなげるのだった。 異様なまでのabingdon の盛り上がりに内心不安があったようだが、175Rも負けていない。一発目に「ハッピーライフ」で観客の心を掴み、そのまま加速度を上げパワフルなプレイを見せつけた。息付く暇など与えず、繰り出されるナンバーに観客も踊り狂う。その一方「「手紙」」では、語りかけるような歌声と、優しく奏でられるメロディーが安心感を与える。また、次へ進む勇気をくれるとても力強い曲でもあり、じっと耳を傾ける観客の姿が印象的だった。今までの175Rとはまた違った疾走感あふれる新曲「new world」は、早くもライヴでの押し曲になっていた。後半になっても、マイクスタンドを持って回転したり、ステージ中を飛び跳ねたりと、パワフルなパフォーマンスを見せたSHOGO。昔も今も変わらず前を向いて走り続ける彼らを感じる。最後は、175Rの新たな代表曲となった「サンキュー・フォー・ザ・ミュージック」の大合唱。誰のファンなど関係なく、その場にいる全員が声を張り上げ、拳を突き上げ、それは2組の熱演を讃えるかのようだった。