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LIVE REPORT

lostage

lostage 渋谷CLUB QUATTRO

2008年11月27日
@渋谷CLUB QUATTRO

ゆったりとしたストロークだが、エッジの効いたギターサウンドが響き渡る。それが「AMPLIFIED TEEAGE STRESSES AND STRAINS」の始まりを告げ、『たからさがしツアー』ファイナルが始まった。徐々に合わさっていくバンドアンサンブルが心地良く感情を押し上げていき、揺れ始めるオーディエンス。そして、オルタナティブな音像に五味岳久(Vo&Ba)のヴォーカルが乗ることでlostageの音楽は世界を広げる。高域の稀有な彼の声は神秘的でもあり、“lostage”という言葉は純粋な少年性を表しているのだが、その声はそれを雄弁に語っているのではないだろうか。放たれる一音一音にいろいろな思いがあふれてくる。次の曲は「RED」。サウンドは荒々しさを増していく。ポップで疾走感のある「PUREHONEY」、その次には浮遊感漂う「ドラマ・ロゴス」と起伏を付けながらオーディエンスを魅了。そしてMCでは、これまでのライヴでは考えられないほど、言葉多く語る五味岳久がいた。“うれしくて今日は饒舌です”と自らも語っていたが、少し辿々しくも味わいのある口調で、時々話につまると弟である、五味拓人(Gu)に視線を送りながら、演奏中とは違った和やかな場面も見せていく。再び演奏に戻ると緻密な美しい轟音を繰り広げ、美しいメロディーが印象的な「母乳」(爆乳バージョン・五味岳久談)やファストでメロディーの展開がたまらない「DIG」を披露し、ラストは壮大な世界感を見せる「海の果実」で締め括ったのだった。深まったlostageの世界感と今のバンドの状態の良さを感じたライヴ。2009年の春くらいには次のアルバムを考えているという、うれしい発言もあり、今からそれが楽しみだ。