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LIVE REPORT

SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2009

SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2009 山梨県 山中湖交流プラザきらら

2009年08月28日
@山梨県 山中湖交流プラザきらら

『SPACE SHOWER TV』が主催する恒例の野外イベント『SWEET LOVE SHOWER』が、8月末に山梨・山中湖交流プラザきららにて行なわれた。例年は2日間の開催だが、今年は3日間に拡大。計38組のアーティストが集結し、熱いパフォーマンスでオーディエンスを至福の音楽空間へと誘った。 初日はDragon Ash、ザ・クロマニヨンズら計13組のアーティストが出演。特に今年に入って再結成したユニコーン、LINDBERGによるパフォーマンスや、FISHMANS:UAの初ライヴはひと際大きな注目を集めた。ユニコーンは新旧のナンバーを織り交ぜたセットリストを用意。まずは「ひまわり」で伸びやかなサウンドをフィールドに響かせ、一気にその世界観に聴き手を引き込んでいく。その後は「大迷惑」「ヒゲとボイン」といった懐かしい楽曲を次々と投下。「服部」では奥田民生(Vo&G)が歌詞の一部を“憂いのダーティー・フォーティー!”と変え、オッサンバンドならではのユーモアと威厳(?)を見せつけた。そして、FISHMANS:UAは、UA(Vo)、茂木欣一(Dr)、柏原 譲(Ba)、木暮晋也(Gu)、HAKASE-SUN(Key)という強力な布陣で登場。夕暮れ時の美しい富士山を眺めながらFISHMANSとUAの名曲を生で味わえる贅沢なひと時に、多くのオーディエンスが酔い痴れた。また、この日のトリを務めたDragon Ashは、ライヴアンセムを連発する圧巻のステージ。アンコールの「Viva la revolution」ではファンの大合唱が湖畔をこだまし、熱狂の初日に幕を下ろした。 2日目は新鋭からベテランまで多数のロックバンドが出演。7月のメジャーデビュー以降快進撃が止まらないthe telephonesや、自虐ネタたっぷりのMCで爆笑させた怒髪天、新人バンドながらエネルギッシュなサウンドを響かせたNothing's Carved in Stoneなど、初日に続き計13組のアーティストが登場した。昼過ぎの最も暑い時間帯にライヴを行なったのは、『SWEET LOVE SHOWER』初出演となるBase Ball Bear。「BREEEEZE GIRL」「ELECTRIC SUMMER」といった涼感たっぷりのナンバーで夏バンドっぷりをアピールする一方、 新曲「ホワイトワイライト」ではスケール感あふれるサウンドを響かせ、バンドの持つ奥深さを証明した。中堅バンドとしての貫禄を付け始めたACIDMANは、繊細さと強靱さの両方をあますことなく展開。序盤は「CARVE WITH THE SENSE」「ストロマトライト」といった攻撃的な楽曲を叩き付け、中盤では美しいハーモニーを響かせる「ファンタジア」などを披露し、緩急を付けたパフォーマンスでファンを魅了した。2日目のラストを飾ったASIAN KUNG-FU GENERATIONは、初期の名曲「ループ&ループ」「君という花」や、ライヴの定番曲「惑星」などアンコールを含む全10曲をパワフルなアンサンブルで再現。充実したセットリストでファンを喜ばせた。また、MCでは後藤正文(Vo&Gu)が衆議院総選挙の話をし、時事ネタで場を沸かせる場面もあった。 最終日となった3日目は、朝からあいにくの曇り模様。時折冷たい雨が降るなど天候には恵まれなかったものの、アーティストと参加者たちの熱気と興奮はこれ以上ないほどの盛り上がりをみせた。この日のトップバッターは、昨年は大トリを務めたレミオロメン。山梨はメンバーの出身地とあって3人はリラックスした表情を浮かべながらヒット曲を次々と演奏し、オーディエンスの笑顔を呼んでいた。また、2年連続出演となったNICO Touches the Wallsは、昨年に比べレベルアップしたパフォーマンスを披露。現在のバンドの勢いを示すようなアッパーチューン6曲を力強く響かせ、オーディエンスを圧倒していた。そして、イベントの大トリを務めた桑田佳祐のステージには、原 由子(Key)、松田 弘(Dr)などサザンオールスターズのメンバーやスカパラホーンズ、亀田誠治(Ba)、佐橋佳幸(Gu)らが参加。この超豪華編成によるライブは「ROCK AND ROLL HERO」からスタート。中盤では「海」「栞(しおり)のテーマ」「Oh!クラウディア」といったサザンの名曲も演奏され、観客の熱狂を加速させていった。ラストではその日出演したアーティストがステージに上がり、マイクを回しながら名曲「希望の轍」を大熱唱。世代やジャンルを超えての共演は、3日間の音楽の祭典を締め括るに相応しい感動的な一幕だった。