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LIVE REPORT

SCANDAL

『ファーストワンマンライブツアー【追加公演】~BEST★Xmas~』

2009年12月24日
@恵比寿LIQUIDROOM

楽器素人だった4人がゼロからバンドを組んで3年、SCANDALはふたつの夢を叶えた。ひとつは1stアルバム発売、そしてもうひとつがこのワンマンツアーだ。最終公演となったこの日、これまでの集大成と呼べる迫力あるステージを披露した。

精悍な顔つきでマイクを掴み、“マジでサイコーの夜にしたい!”と叫んだHARUNA(Vo&Gu)。ヒット曲「少女S」や「DOLL」では激しい感情を声に乗せ、「恋模様」ではちらり乙女の顔も見せるなど、表情豊かな声を聴かせる。そのHARUNAと随所でスリリングな掛け合いを聴かせたTOMOMIは、MCで見せる屈託のない天然の笑顔とは別人かと思うほど、激しいパフォーマンスでブリブリのベースを響かせた。アンプに向かいハウリング・ノイズを起こす姿が実にギタリスト然としていたMAMIは、自身が作詞した「RING!RING!RING!」でヴォーカルも披露。何度も“ニヤケる~”と連発し、実にこのステージを楽しんでいた。終始笑顔でドラムを叩き、曲のポイントではスティックを掲げて観客を盛り上げたRINAは、MCで“今は大阪城ホールのワンマンが夢”と想いを語る場面もあった。

結成からずっと夢見て来た光景を目の前に、終始何度も“ありがとう”を口にした4人。クリスマスらしい賑やかなガールズトークを繰り広げたかと思えば一転、まるでダンスでもするように息の合った動きとともに、激しく髪を振り乱してハードな演奏を聴かせる。そんな、他のバンドにはマネできない彼女たちだけのステージに、ファンはタオルを振り回しながら熱狂で応えた。

中盤に披露した「ひとつだけ」という曲がある。たったひとつの信じられるものを追い求めながら前に進む姿勢を歌ったものだ。その想いが結実したこの日、彼女たちは新たな目標に向かって走り始めた。