要所要所で“まだ行けるかー!”とオーディエンスを引っ張るもとき(Ba)。世界観を構築しながら、卓越したギターテクで魅せるハルカ。冷静なドラムで土台を作り、MCではくだけてファンとの近い距離を作る哲之。まるで明日のことなど考えてもいないように、叫び、体を振り、全開のひぃたん(Vo)。4人がそれぞれの役割をまっとうしながらも振りきり、毎曲がクライマックスと言えるライヴだった。というのも、哲之から発表があったが、約2年振りのミニアルバムのリリース、夏フェス参加と、このライヴがジンにとっての再スタートの起点となるものだったからだ。ファンもそれを後押しするかのように腕を掲げ、声を挙げる。そんな光景にラスト、“自分のやってきたことは間違ってなかったんだ”と漏らすひぃたん。この言葉がこれまでのジンの葛藤を物語っていて、ひとつの勝利を掴んだと思えた瞬間だったのだろう。