オレンジの光がまるで陽炎のように光る美しいステージの上で歌うのは「Up and Down」。切なさと美しさの中で夏の恋の行方を歌うこの曲を体現するかのような武藤潤の色気が伝わってくる。絞り出すように歌う姿がグッと胸を掴む。そして、ライヴハウスの2回に移動したメンバーたちが妖しい赤の世界でパフォーマンスするのは「In The Nude」。吉澤の口に持ってこられた人差し指に目を奪われていると一気に彼らに囲まれる。この演出もオンラインならでは。どちらかと言うと愛らしい印象が強い杢代和人だが、この曲では怪しげな雰囲気を醸し出し、その表現力の高さを見せつけてくれた。また、映し出される歌詞の言葉とキャッチーなメロディーが交錯して視覚的にも聴覚的にも圧倒的な刺激をくれる「嘘から始まる自称系」では自信に満ちた大倉空人のダンスが印象的。常に目を引くのは大きく、自分を観てほしいという気持ちがしっかりとダンスにあふれているからだろう。