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LIVE REPORT

GALNERYUS ライヴレポート

【GALNERYUS ライヴレポート】 『GALNERYUS 15th Anniversary ~Radiance~ "WAILING IN THE FLAMES OF PURGATORY" TOUR』 2020年1月10日 at 新木場 STUDIO COAST

2020年01月10日
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松の内が明け、2020年が本格始動して最初の金曜日となる1月10日、GALNERYUSにとってデビュー15周年のアニバーサリーイヤーの最後を飾る全国ツアー『GALNERYUS 15th Anniversary ~Radiance~ "WAILING IN THE FLAMES OF PURGATORY" TOUR』千秋楽公演が新木場STUDIO COASTにて開催された。10公演のツアーだが1本前の公演は昨年11月末。少々ブランクが空いただけに“いよいよ来たか!”と期待もいっそう高まる。

本公演はGALNERYUSのライヴでは定番となっている2部構成。その第1部は昨年10月リリースの最新アルバム『INTO THE PURGATORY』の完全再現だ。アルバムのオープナー、インスト曲「PURGATORIAL FLAME」を経て「MY HOPE IS GONE」へと雪崩れ込む。新曲ではあっても“ザ・GALNERYUS”な王道ソングなだけにオーディエンスの反応も自然と大きくなる。中盤ではSYU(Gu)が以前のインタビューで“テンポ184の中でややこしいことをしている”と語っていたスリリングな展開。緩急の付けどころが観る者の感情を揺さぶっていく。続くYUHKI(Key)作曲の「FIGHTING OF ETERNITY」ではSYUとYUHKIがクラシカルツインで火花を散らし、さらに緊張感を煽る。FUMIYA(Dr)の焦燥感溢れるプレイはビジュアル的にフラッシーで、観る者の目を釘付けにする。

Masatoshi “SHO” Ono(Vo)が掛け声のレクチャーの後に“一緒に叫んでほしい!”と嘆願した「GLORY」、そしてストレートな8ビートの「NEVER AGAIN」とGALNERYUSのキャッチーな表情が映し出される。アルバムの順番を追っていくだけで、楽曲のカラフルさが表現されていることに今さらながら気付かされる。7弦ギターならではの重低音が効いたリフが牽引する「THE FOLLOWERS」では、その異色な曲調も手伝って音像ががらりと変化。SHOが“一番邪悪な方”と紹介したTAKA(Ba)のベースソロ、そしてそのSHOのオペラチックな歌唱も広大な会場ではいっそう映える。第一部ラストは「THE END OF THE LINE」。SYU曰く“GALNERYUS史上最長”というギターとキーボードの高速ユニゾンに場内中の目と神経が集中。エンディングの広大な青空が開けたようなメジャーキーの多幸感に包まれながら第一部は終了した。

約10分間の休憩をはさんで第2部が開幕。そのトップバッターを飾ったのは、2003年のメジャーデビューアルバム『The Flag of Punishment』のオープニング「MEDITATION FOR THE SAGA」〜「STRUGGLE FOR THE FREEDOM FLAG」。さらにYUHKIらしいネオクラシカルな「POINT OF NO RETURN」、ヘヴィ&ダークなミッド曲「FATE OF THE SADNESS」、キャッチーな「MY LAST FAREWELL」といった具合に、バンド初期の個性際立つ楽曲を連発し、その軌跡を振り返った。

アンコールの声に応えて単独で登場したSHOは、少し前にテレビ番組の収録に臨んだ際のエピソードを披露。超人的な歌唱と対照的な軽妙なトークも彼の魅力のひとつだ。メンバー4人が呼び出され、イントロが流れると、場内にどよめきが起こる。“ここに持ってくるか!?”と言わんばかりの14分越の大作「ANGEL OF SALVATION」が投下されたのだ。そのボリュームからしても、アンコールというよりもはや“第3部”である。そして、オーラスは2009年のSHO参加以降の代表曲「DESTINY」で華々しく締め括った。

まさに現時点までのGALNERYUSの偉大な軌跡が凝縮された3時間。思ったのは“やっぱりGALNERYUSはメロディーがいい”ということ。だからこそ、各人の超人的なテクニックも綿密に構築された楽曲も生きてくる。これはデビュー当時から現在まで一貫して言えることだ。初夏には本公演が映像作品としてリリースされ、それに伴うツアーを予定しているとのこと。アニバーサリーイヤーを経た彼らは、どんな形で戻ってきてくれるのか、乞うご期待だ。

取材:金澤隆志

GALNERYUS

ガルネリウス:SYUを中心に結成。2001年に現在までプロデュースを務める久武頼正と出会い、翌年にデビューを果たす。その後、メンバーチェンジを経て現在は、驚異的なテクニックとエモーショナルなギタープレイで絶大な人気を得るSYUをリーダーに、HM/HRサウンドに於ける理想的なキーボードプレイを聴かせるYUHKI、テクニシャンながら押しと引きをわきまえた理想的ベースプレイで魅せるTAKA、ミリオンヒット曲「You're the Only...」を筆頭にJ-POPシーンでの数多くのヒット曲で知られる、日本が誇るクリア・ハイトーン・ヴォーカリストのMasatoshi“SHO”Ono、多岐にわたる音楽性やバンド活動で知られる新ドラマーのFUMIYAという最強のラインナップが揃う。