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LIVE REPORT

坂本真綾 ライヴレポート

【坂本真綾 ライヴレポート】 『LIVE TOUR 2019 「今日だけの音楽」追加公演 COUNTDOWN SPECIAL』 2019年12月31日 at 東京国際フォーラム ホールA

2019年12月31日
@東京国際フォーラム ホールA

坂本真綾が12月31日にカウントダウンライヴを開催した。坂本が書いた序文から各アーティストがイメージを広げ、書き上げた楽曲が収録された最新アルバム『今日だけの音楽』。MCで“同じお題でもそれぞれ違うものが返って来るのが面白かった”と、その制作過程を振り返った前半では、誰もが常に新しい時を生きているからこそ日々を精いっぱい生きようというメッセージが伝わった「Hidden Notes」、序文に出てくる“ギターを背負った青年”からインスパイアされ、夕暮れ時の街のイメージが広がったという「火曜日」など、アルバム収録曲を中心に披露。中でも、川谷絵音による「ユーランゴブレット」ではアッパーなリズムに乗せて観客も立ち上がって身体を揺らし、坂本は力強いヴォーカルを聴かせた。

後半は2004年に発表した「cloud9」をはじめ、最新シングル「宇宙の記憶」、高校生の時にレコーディングしたアニメ『天空のエスカフローネ』のイメージソング「青い瞳」や、デビューシングル「約束はいらない」のカップリング「ともだち」など、新旧織り交ぜた多彩な楽曲を歌唱。“「ともだち」の当時は15歳で、実際の友達のことを想像して歌った”とMCで振り返った坂本。懐かしい情景を思い出す温かさとアコースティック調のサウンドが、やさしく包み込むような歌声とマッチして、胸にはメランコリックな気持ちがこみ上げてきた。そこから、ゲーム『Fate/Grand Order』の主題歌として人気の「逆光」、そして、「マジックナンバー」の曲中で観客とカウントダウンをコールし、年越しの瞬間にテープが発射! ビジョンには“みんなと新年を迎えられて良かった♪”とメッセージが映し出され、坂本は“今日この瞬間、ここにいてくれてありがとう。みんなと一緒に2020年を始められて幸せです”と想いを伝える。

女性らしさと芯の強さを兼ね備えた、日本が誇る最高の声を持った坂本真綾の歌と、ベテランミュージシャンによるいぶし銀の演奏とともに過ごしたカウントダウン。他では経験できない、実に豪華で贅沢な時間になった。

撮影:羽田 誠/取材:榑林史章

坂本真綾

サカモトマアヤ:東京都出身。8歳より子役として活躍。1996年にシングル「約束はいらない」でCDデビューし、2010年には自身初の日本武道館ライヴを開催、11年発表のアルバム『You can't catch me』がオリコン1位を獲得する。13年には初めて全作詞作曲を手がけたアルバム『シンガーソングライター』を発表。日本初上演されたミュージカル『ダディ・ロング・レッグズ~足ながおじさんより~』ジルーシャ役が好評を博し、第38回菊田一夫演劇賞を受賞。2015年、さいたまスーパーアリーナで20周年記念ライヴを開催。声優、エッセイ執筆、ラジオパーソナリティなど、多方面で活動。日本国内のみならず世界各国のファンから支持を集めている。