シングル「天使と悪魔/ファンタジー」ツアーの追加&ファイナル公演。チケットは瞬く間にソールドアウトし、いかに注目度の高いバンドなのかがうかがえる。
遊園地で耳にするテンションの高いアナウンス調でライヴの注意事項が流れ、“みんな元気かい? 行くよー!”と声高々なアナウンスが響くと、メンバーが登場。カラフルな世界が目の前にパッと広がり、ハンドマイクで深瀬 慧 (Vo&Gu)が煽りまくる1曲目の「ファンタジー」から会場は熱気に満ちていく。
“何かを否定することは誰かを傷付けてしまうけど、そこにちょっと愛があればいいんじゃないか”というMC後に歌い出した「天使と悪魔」。この日は、「死の魔法」のアンサーソングとして新曲「不死鳥」も披露。軽快なポップスに彼らの想いが凝縮された一曲だった。これはどの歌にも言えることなのだが、届けたい、歌いたい、奏でたいと世界の終わりが思っていることがどんどん体に入ってくる。“世界の終わりと自分は一心同体”、そんな感覚なのだ。曲の美しさ、つい耳を傾けてしまう歌声、バンドのグルーブ、印象に残る言葉、そのどれもが観客の胸を打つには十分すぎる魅力を備えていて、映像や照明などの演出効果によってより深く感動できた。
そして、アンコール。本日2曲目の新曲「眠り姫」と、“全員で歌える曲”として「インスタントラジオ」でラストを見事に飾る。さらにおまけで、LOVE(DJ)だけがブースに残っていたかと思いきや、ライトが突如として消灯。次に明かりが付いた時には下手のせり出し部分に瞬間移動しているという、どこまでも趣向を凝らした内容であった。