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D ライヴレポート

【D ライヴレポート】 『D Tour 2018 Revive ~荒廃都市~ Tour Final』 2018年8月29日 at マイナビBLITZ赤坂

2018年08月29日
@マイナビBLITZ赤坂

Dが6月に発売したシングル「Revive ~荒廃都市~」を引っ提げて展開していた、ヴァンパイアストーリー第二章の始まりとなるツアー『D Tour 2018「Revive ~荒廃都市~」』。その最終公演が8月29日、マイナビBLITZ赤坂にて開催された。これはDのライヴを観るたびに感心させられていることなのだが、彼らはコンセプチュアルで煌びやかな衣装に身を包んで登場する。特にASAGI(Vo)は足元まで覆われたコート的なものを着ることが多く、さぞかし熱いと余計な心配をしてしまうほどなのだが、ステージ上でそれを脱いだ姿を観たことがない。もちろん、それはこの日も同じであった。世界観の貫き方、徹底したプロ意識はお見事と言うしかなく、結構ロックを感じるところではある。

“荒廃都市”をコンセプトにしたというステージ上はトラス柱が数本あしらわれただけで、スモークやキャノンなど特効はあったものの、映像演出はなく、Dのライヴにしてはおとなしい印象。しかも、最新シングル「Revive ~荒廃都市~」のコスチュームはメンバー全員、黒を基調としているので、ちょうど1年前に同会場で行なわれた“妖精”をコンセプトとしたライヴとは180度異なる...とは言わないまでも、パッと見の派手さは薄かった。その分、ライティングが効果的に使われてはいたが、今回のDがステージ演出を可能な限り排除したのは、演奏の熱さと厚みで勝負しようとしたからであることは想像するに難くない。

1曲目に「Next Generation」を配したことからもそれは分かる。同曲は「Revive ~荒廃都市~」のカップリングの中でもバンドアンサンブルの独特の繊細さの中に彼らのチャレンジ精神が垣間見えるナンバーだ。ライヴでのサウンドは音源以上に硬めな感じで、ライヴにおいても彼らが新章の幕開けを意識していたことがはっきりと分かるオープニングであった。以降、速めのビート、バラード調、キャッチーなアップチューンと起伏に富んだ構成でありつつも、音は重めかつ密集感にあふれたものばかりで、そこから感じたのは攻めの姿勢。M4「DAY WALKER」やM7「Underground road」、そして、インスト曲のM10「Diamond shape」など、複雑なアンサンブルの楽曲にはバンドとしての矜持が発揮されていたと思う。

約3時間で披露した楽曲はアンコールを含めて全28曲。バンド結成15周年、メジャーデビュー10周年のキャリアが伊達ではないことも示した、まさに熱演であった。そして、11月14日にニューシングル「Deadly sin」の発売と、それを掲げた冬のツアーもアナウンスされた。結成15周年、メジャー10周年の締め括りである12月21日の豊洲PITまでその熱はさらに高まりそうだ。

撮影:TAKUYA ORITA/取材:帆苅智之

D

ディー:2003年4月、ASAGIとRuizaを中心にバンドを結成。2005年に現メンバーとなる。世界観を重視した、ドラマ性を持った作品を次々に発表し、08年にメジャーデビュー。ASAGIの独特の世界観を重視した、ドラマ性を持った作品が特徴。そんなDの作り出す唯一無二の独特の世界観は、ティム・バートン監督にも愛されている。15年9月にアリスの世界をコンセプトにしたシングル「HAPPY UNBIRTHDAY」をリリースし、16年10月にはアリスシリーズ完結作となるフルアルバム『Wonderland Savior』を発表した。

SET LIST

試聴はライブ音源ではありません。

  1. 1

    1. Next Generation

  2. 9

    9. ドラムソロ(太古の牙)

  3. 10

    10. Diamond shape

  4. 15

    15. エトワール ~白き異端者~

  5. 17

    17. メテオ ~夢寐(むび)の刻~

  6. 21

    21. Revive ~荒廃都市~

  7. 22

    <ENCORE1>

  8. 24

    2. Night-ship"D"

  9. 25

    3. Narrow Escape

  10. 26

    4. Rosette Nebula

  11. 27

    <ENCORE2>

  12. 29

    2. Guardian