頭を振り乱しながら、顔をくっしゃくしゃにして、全力で思いを届けようとするヴォーカルのきさ。まっすぐで、情けなくて、苦しくて、嬉しくて、温かい...不器用ながら精一杯に生きる彼女に感動した。そして、心地良いリズムできさを支えるのがドラムのあっこ。スティックをひと振りする度にコロコロと表情を変え、一音一音を丁寧に叩く。このふたりが紡ぐ楽曲には“今時の女の子”がたくさん詰まっているが、愛すること、自分の存在意義など、老若男女問わず共感する点も多い。甘く澄み渡るきさの歌声が悩みや不安を打ち消し、ストレートなメッセージが力強く胸に響く。“私から音楽への愛のうた”として最後に歌われた「しゃかいのごみのうた」を聴きながら、束の間ではあったがHAPPY BIRTHDAYの音楽に触れられたことに幸せで胸がいっぱいになっている自分がいた。