新ドラマーにMarinaを迎え、自身が設立したレーベルの第一弾アルバムとしてリリースされた『Radiant A』。取り巻く環境が変わっただけでもバンドは変化するが、アルバムを制作し、それを携えてツアーを行なうことで進化/深化することの大きさを改めて実感した。
ツアーファイナルとなる豊洲PITは彼女たちにとって過去最大規模のキャパシティーだったわけだが、のっけから頭を振り乱してプレイし、竿隊も前に出て観客を煽り、一気に場内をヒートアップさせる。そのステージングは堂々としていて、とにかく圧巻だ。Re:NO(Vo)のウエットな歌声が聴衆を魅了すると、Yoshi(Gu)とトキ(Gu)の華麗なユニゾンが高揚感を高め、サワ(Ba)とMarinaが繰り出す重厚なグルーブがテンションを蹴り上げる。...とこれだけなら、今までアルディアスと変わりない。ツアー最終公演ということで『Radiant A』の楽曲たちが育ち、歌謡曲的なムードを持った「胡蝶ノ夢」がライヴでもフックとなり、スリリングな「Re:fire」やパーティーチューン「die for you」が強烈な起爆剤となっていたのが印象的だった。また、同アルバムが持っていたバリエーションがRe:NOの歌に多彩な表情を付け、今まで以上に表現力が高まっていたのも特筆すべきところだろう。『Radiant A』というアルバムがバンドにもたらした成長が、ツアーによってさらに加速し、その勢いがニューシングル「Female Warrior」にも引き継がれ、バンドがネクストステージに入ったことを証明していたとも言える。つまり、彼女たちは新たな成長過程にあるということだ。新作のことも含め、次のアクションがどういうものになるのかが楽しみになるツアーファイナルだった。