昨年9月のデビューから約8カ月。4月20日にリリースした2nd EP『ZODIAC』の発売を記念し、満を持して初のワンマンライヴが開催された。
『ZODIAC』収録の6曲を連発して会場の興奮を煽った序盤。実力者が揃い踏みした“奇跡”のバンドと言える彼らだが、ひと際目を引くのは紅一点の上木彩矢(Vo)の存在だ。パフォーマンスはアグレッシブで男勝り、真紅のドレス姿で熱唱する姿は女でも惚れてしまうほどに艶やか! そんな彼女が感無量の表情を浮かべ、初ワンマンへの想いを語ると、観客もそれに熱く応えた。中盤に差し掛かると、大村孝佳(Gu)とアナザー・ギタリストとして出演したLeda(Gu)の、BABYMETALの神バンド勢によるユニゾンも繰り広げられ、フロアーから押し寄せるエネルギーとメンバーの挑発が無限に呼応しながらグルーブを生み出していく。また、“蘇生”を意味する「reincarnation」と“子守唄”を意味する「Wiegenlied」といった新曲2曲もお披露目。黒瀬圭亮(Composer&Manipulate)によるシンガロング講座を前置きした「IGNIS」のサビでは大合唱が起こった。
観客の力強い声に応え、アンコールでは全員がTシャツ姿で登場。本編の退廃的な世界観とは真逆に、メンバー紹介ではアットホームな空気さえ漂わせるギャップも。ラストは「Black Swallowtail」と「ZODIAC」2曲のEnglish ver.でフィニッシュ。あっと言う間の2時間。1曲が終わるたびに地鳴りのような歓声が沸き上がるのが印象的な、初めてにして伝説の夜だった。