興奮は今だ醒めやらない。今井 寿(BUCK-TICK)と藤井麻輝(minus(-)、睡蓮)によって1991年に結成されたSCHAFTが約21年振りに復活! ヴォーカルにYOW-ROW(GARI)、ベースに上田剛士(AA=)、ドラムにyukihiro(L’Arc~en~Ciel)を迎え、アルバム『ULTRA』をリリースした直後に開催されたツアーの東京ファイナル公演で、骨の髄までシビれさせるような轟音とノイズで観客をどこまでも高揚させていった。
スクリーンにスノーノイズが映し出される中、真っ黒な服を着た5人がステージに登場。ツアータイトルでもある「The loud engine」が激しく叩き付けられ、切れ味抜群のギターを刻む今井と藤井がコーラスもとる曲ではクールなサウンドとループするフレーズに身体が自動的に反応する。『ULTRA』収録曲が次々が演奏されるライヴの中盤戦で早くも脳内はトランス状態にーー。今井もヴォーカルをとるハイパーチューン「SAKASHIMA」では会場がダンスフロアーと化し、4人が横一列に並ぶ場面も飛び出した。2016年のSCHAFTはインダストリアルロックを基軸にした超強力な“バンド”としてアップデートしていたのである。
メンバーを紹介し、YOW-ROWが“これが2016年のSCHAFTです”と言い切ったアンコールではタイトル未定の新曲を2曲も披露。さらに爆発力を増していきそうな未来を予感させ、Wアンコールでは1stアルバム『SWITCHBLADE』からのナンバーをたて続けに投下し、今井と藤井がモニターにギターを立て掛けフィードバックノイズが響きわたるエンディング。完全に持っていかれたライヴだった。