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望郷よされ

 
海に出ようと故郷の川へ
鮭は戻って 行くと言う

木枯らしまでが じょんから三味(じゃみ)に
なぜか聴こえる 都会(まち)ぐらし

よされ よされ 望郷よされ
母の 顔見に 帰ろか明日(あす)はー。

止める母の手振り切りながら
恋に走って 幾年(いくとせ)か

夜汽車を送るなみだの顔が
瞼閉じれば また浮かぶ

よされ よされ 望郷よされ
遅いけれども 帰ろか詫びにー。

愛を失くした女の身には
いまは恋しい 雪便り

あの日のように凍(しば)れる指で
もいちど弾きたい 太棹(ふとざお)を

よされ よされ 望郷よされ
明日(あす)と 言わずに 帰ろか夢でー。