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魚服記

 
実りかけの果実
熟れる前に落ちた
よそ見をした彼は
濁流に飲まれた

何故に生きてるのか
わからぬまま生きた
鰓呼吸するにも
息が詰まるのだから

ここまで
ここまで
ここまで、おいで

どこまで
どこまでも
遠いところへ

ここまで
ここまで
ここまでくれば

どこにも
どこにも
行かなくてもいいから、さ

まっさらで弱い身体を
晒したままでは
生きてゆけぬ、と
鱗でこの柔い身体を
覆い尽くして
大蛇になる

鏡を見て気づく
変わりゆく姿に
湿った手が触れる
じっとりと重い

何故に生きてるのか
わからぬままならば
死んでしまえばいい
死んでしまえばいいと

思った
思った
思った

まっさらで弱い身体を
脱ぎ捨てて
流れてゆくから
鱗でこの柔い身体を
守れたならば
よかったのにな

ぐるぐる回る
渦に飛び込む
もうここにはいられないからさ
最後の
最期に
つぶやいた
あいつの名前を

まっさらで
重い身体を
残したままでは
流れてゆけぬと
鱗でこの柔い身体を
覆い尽くして
登ってゆく