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帰郷

 
髪をかきあげた指で あなたは
とまどう私のほほに やさしくふれた

季節はずれの 寒さのせいじゃない
ふるえる肩は 別れを感じているから

都会の暮らしにつかれて
今ふるさとへ帰るあなた
おまえのせいじゃないと
何度もすまなそうに
弱い男なんだと
そんなに自分を痛めつけて
やけにだけはならないで

時が迫ってくるごとに
人ごみが激しくこみあう 駅のホームのはずれ

ふたりで過ごした日々(とき)を
ひとりで生きてみるわ
でもそれが過ぎたら
すぐにあなたのもとへ
とんでゆく 何も持たずに
強い女だなんて自分じゃ思っていない
でもあなたが許してくれるのか

汽車は遅れることもなく あなたをふるさとへ
連れ去ろうと ベルが鳴るのを待っている