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声優・アーティストの庭園に咲く唯一無二の花、『蒼井翔太 LIVE 2023 WONDER lab. Garden』レポート 2023/03/01
声優・アーティストの庭園に咲く唯一無二の花、『蒼井翔太 LIVE 2023 WONDER lab. Garden』レポート
声優・アーティスト蒼井翔太が4都市を巡った『蒼井翔太 LIVE 2023 WONDER lab. Garden supported by JOYSOUND』。ツアーファイナルとなった2月18日両国国技館での東京公演の模様をレポートする。

本場所前の如月、時ならぬ人出に通りすがりの方も立ち止まる盛況となった国技館。缶バッチで飾られたバックやファッショナブルなツアーグッズなどを身に着けた幅広い年齢層の女性に混じって家族連れや男性の姿も見え、多様な作品に出演してきた蒼井翔太らしい幅広いファン層が感じられる。

国技館正面にステージを設け、庭園をイメージしたセットが組まれ、上方左右には大型のモニターが据えられた。開演となり暗転した館内をペンライトが蒼く染め、セットに根を張った樹に向かって光が流れ込むとピアノの澄んだ音色が響く。一瞬の静寂の後、蒼井翔太がハイトーンで『Virginal』を唄いだす。腰に鮮やかな花を背負った白い衣装に身を包み庭園上方に登場した蒼井翔太は、
「行くぜファイナル! 盛り上がっていきましょう」
と絶叫。白で揃えた6人のダンサーと共にビートを刻むと、声援の変わりにペンライトが激しく上下する。続いて今ツアーの新たな試み、バイオリン奏者による幻想的な調べに乗せて『Stay With Me!!』を響かせ、白いスーツにピンク色のライトが映り込む。高音に重ねたクラップに微笑みを浮かべた蒼井翔太は、一転してアップテンポの『INVERTED』では大きく手を上げ、
「光をください! もっともっと」
と扇動。挑発的な紫と赤のスポットライトが弧を描くステージを左右に動き、指先で狙いを定めハートを撃ち抜くポーズを決める。
水分補給中のお馴染みの拍手が自然発生する中、
「ようこそお越し下さいました。いつも応援してくれている皆さんは勿論、初めて来たよっていう方にも感射の気持ちを込めて歌わせていただきます」
と挨拶、万雷の拍手を浴びる。続いて感謝の気持ちを込めた曲、『ずっと…』を暖色のライトに包まれながら披露。
「心の中で唄って」
と告げ、感謝のこもった歌詞に想いを乗せると、館内もクラップで応じてハーモニーを奏でる。
「ありがとう」
とささやくと一転してハードな『秘密のクチヅケ』に転換、客席も赤いペンライトを乱舞させて盛り上がる。さらに
「始まったばかり!」
と煽って今ツアーでは初披露となる『UNLIMITED』でさらに激しく、扇情的なパフォーマンスで乗せていく。







ここでストリングスでクールダウンしつつダンサーがライトを使ったコール&レスポンスで一体感を演出。ステージ最上段に煌めくベールを翻して衣装チェンジした蒼井翔太が登場、『哀唄』を響かせるとさらにテンポアップ。赤い光に包まれて激しい曲調の『HEAVEN!』で
「ヤレるもんならヤッてごらん」
と挑発的な歌詞で煽情、一転してのバラード『Melodia』をしっとり聴かせる。
ここで地元福井から始まったツアーを振り返り、6年振りの国技館の景色が少し変わって見えることを
「物理的に身長が伸びたからかと思いきや…毎回違うコンセプトのライブをやらせていただいてるからだと思うんです。そして多くの皆さんに会えて、ソールドアウトを頂きまして」
と言葉をつむぎ、感謝を示すと館内割れんばかりの拍手が湧き上がる。
「嬉しいんだ~」
と、少年の様な笑みを浮かべて魅了すると、声を出せない気持ちを慮り、
「ペンライトを…周りの方の邪魔にはならない様に、怪我させない様にしながら、僕に光を浴びせてください」
と語りかける。そしてペンライトを花に見立てていることを明かし、
「皆さん、好きな色を点けてくださいな」
とリクエスト。応えた館内が色とりどりの花を咲かせる。
「どんな声優・アーティストになりたいか?って訊かれた時に僕が必ず言っていたのは、声優・アーティスト界を大きな樹に例えて、僕は意外な、個性的な花を咲かせたい、ということです。
先輩たちが敷いてくださったレールを走らせていただきながら、蒼井翔太という特殊な、個性的な花を咲かせることで、もっと声優・アーティスト界が注目される、そんなキッカケになりたいと思っています」
と、想いを吐露。そして、どんな色にも染まれる白と、強い赤と優しい青を混ぜ込んだ紫が好きな色であることを伝え、
「もっと強く優しく、皆さんにお届け出来る様に、自分自身強くなっていきたいと思います。そんな、僕の声を表しているんじゃないかと思う、色をお届けしたいと思います」
と前置きし、和ロックテイストの『MURASAKI』を、高いキーの変調を見事に響かせて聴かせ、「紫に!」
と力を込めると客席も一斉にライトを紫に変える。続いて『零』ではステージを左右に移り
「光を浴びせて」
とリクエスト、赤いライトが振られる中ベールを翻して見栄を切った。











再びバイオリンのソロが響くとダンサーズがキレのあるパフォーマンスを見せる。続いて不穏な前奏に乗って黒に衣装チェンジした蒼井翔太が登場。中毒性溢れる『PSYCHO:LOGY』を響かせると、「ポプテピピック」から飛び出した着ぐるみのポプ子とピピ美が一緒にパフォーマンス、シュールな空間を演出する。





続いてステージ上で躍動するバイオリンと『BAD END』、『Existence』ではクラップで盛り上げ、一転して白いスポットライトに照らされた『I am』で雄大なスケールを感じさせるバラードを歌い上げる。
「昨年は沢山の出会いがありました。それは自分だけの力じゃなくて、支えてくれるスタッフと一緒に力を合わせ、応援してくれる皆さんが大きな翼になってくれているおかげで…どんなに高い壁も、強い風も、乗り越えられている気がします」
と、時折こみ上げるものを堪え、感謝を伝える。大きな拍手を浴びると、ドラマ「REAL⇔FAKE Final Stage」のEDテーマ『Key to My Heart』を想いを込めて披露。
「最後はこの曲を贈ります」
と告げ、ミラーボールが放射する光に包まれながらの『flower』でハイトーンを響かせ、ステージを後にした。








暗転した館内で鳴り止まぬ拍手がやがてクラップになり、誘われる様にライブTシャツとデニム姿の蒼井翔太が再登場、『Harmony』を軽やかに歌いながらステージを左右に巡り、館内の隅々まで視線を送りつつ
「上の方まで見えてるよ」
と声をかける。さらに
「もっと盛り上がっていきましょう」
と『give me ♡ me』で激しい踊りを見せる。
そしてダンサーズと共に『Baby Steady Go!!』を手を横に大きく振り合わせ、
「蒼井翔太はまだこれからです。今後もよろしくお願いします」
と声を上げ締めくくった。しかしなお名残を惜しむクラップが響き、
「もう少しだけ一緒にいたくて」
と、蒼井翔太が再登場。
6年振りとなるアルバム制作と7月16日(日)川口リリアでのファンクラブイベント開催を発表すると、大きな拍手が湧き上がった。
「辛いこと、寂しいことがあった時に今日の思い出が、少しでも皆さんの癒やし、支えになれば良いなと思います。いつも沢山の愛をもらっているので、皆さんに愛をお返しします」
と伝えると、デビューミニアルバムから『君のとなりで』を、涙を耐えながら熱唱。
そしてツアーを支えたダンサーズ、バイオリン、マニピュレーターを紹介、
「これからも色々な景色を見にいきましょう。本当にありがとうございました」
と、万感の思いでツアーを締めくくった。








自身が演じるキャラクターが具現化した様な中性的で美麗なビジュアルと、等身大の飾らない素の部分とのギャップが魅力的な蒼井翔太が、ハイトーンと驚きの声量とを駆使し、声優・アーティストならではの表現を見せてくれた。声優・アーティスト界に咲いた唯一無二の蒼井翔太が、今後さらに大きく咲き誇っていく予感に満ちた両国の夜となった。

ライター:こもとめいこ♂
撮影:上飯坂一、増田慶


『蒼井翔太 LIVE 2023 WONDER lab. Garden supported by JOYSOUND』東京公演セットリスト

01.Virginal
02.Stay With Me!!
03.INVERTED
04.ずっと…
05.秘密のクチヅケ
06.UNLIMITED
<ダンサーコーナー>
07.哀唄
08.HEAVEN!
09.Melodia
10.MURASAKI
11.零
<ダンサーコーナー>
12.PSYCHO:LOGY
13.BAD END
14.Existence
15.I am
16.Key to My Heart
17.flower
EN1.Harmony
EN2.give me ♡ me
EN3.Baby Steady Go!!
W EN. 君のとなりで


■オフィシャルWEB SITE
https://www.shouta-aoi.jp/
■official YouTube channel 蒼井翔太
https://www.youtube.com/channel/UCCChOUAaib6m5Fn8rJV-EgA
■セットリストプレイリスト
https://playlist.kingrecords.co.jp/?post_type=playlist&p=683
■WOWOW蒼井翔太2カ月連続スペシャル
https://www.wowow.co.jp/music/aoishouta/


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