
声優・アーティスト、内田雄馬の日本武道館公演『 YUMA UCHIDA LIVE 2022』は、2つのサブタイトルが示す様に2日間でセットリストや演出が大きく変わった。今回は2日目「your world, our world」の模様をお届けする。
初日公演の興奮も醒めやらぬDAY2当日、関東地方は雨予報で明けた。武道館周辺も時折小雨がパラつく生憎の空模様だったが、開演を迎えた。
「your world, our world」は、ステージ上段でスポットライトに照らされた赤いロングジャケットの内田雄馬がアカペラで「NEW WORLD」を歌い出す、初日と打って変わった演出で幕開け。さらにOP映像の間にブルーメタリックのジャケットに着替えた内田雄馬がポップアップでステージに登場。1stアルバム表題曲、雄大なスケールを感じさせる「Horizon」から「JOURNEY」に繋げ、冒頭からフルスロットル。内田雄馬は客席に
「1人1人のパワーで最高のライブにしてください」
と呼びかける。
そしてスペシャルゲスト1組目「KOSÉ 8ROCKS」を呼び込む。以前も共演経験のあるブレイクダンスチームは、青と赤のライトが振られる「DNA」に合わせ、バク転やブレイクダンスでステージ中を所狭しとアクロバティックなパフォーマンスを見せる。続いて黄色いライトが増えた「Relax」では、大型モニターに映った内田雄馬に、ほぼリアルタイムでグラフィック効果が入り、さながらMVを見ている様な演出が行われた。
ここでバンドセッションに続き、カジュアルニットに着替えた内田雄馬が登場。モニターの映像と共にダンサーとポップにパフォーマンス。そして、
「踊る準備は出来てますか?」
と、振付のダンスをリクエスト。TVアニメ「ROLY POLY PEOPLES」主題歌「Go Roly!」を、スペシャルゲスト2組目、同曲の振付を担当したYouTuberのきょん(きょんくま)も交え、一体となって踊る。ここで紹介されたきょんが、内田雄馬と身長体重、この日は髪の色まで同じになったということで、
「きょんさんも内田雄馬ということでよろしいでしょうか?(笑)」
と、新たに内田雄馬が増えるゲストコーナーとなった。そして入れ替わりでうちダンサーズを呼び込むとメンバーを紹介、初日に続いて緩やかな空気感で和ませる。上衣を脱ぎ「VIBES」、続いてダンサーズが前日同様キレのあるパフォーマンスを見せる。
そしてジャケットに着替えた内田雄馬がポップアップで登場し、バラード調の「Stardust」を熱く歌うと、ピアノ伴奏で「Good mood」を披露。バンドメンバーを紹介し、ベースの二家本亮介が以前に「SHAKE!SHAKE!SHAKE!」などの楽曲のレコーディングに参加していたことが明かされる。また、ドラムの今井義頼は「前日が人生初武道館」だったことを公表。「初めてを献げた」内田雄馬との掛け合いに萌えた会場のペンライトが揺れた。
続く「Speechless」ですかさずペンライトが緑色に変わり、歌いながらステージ左右のお立ち台を移動した内田雄馬が、
「対角の柱の陰も見えてるよ」
と、2階席奥まで気配りを見せる。内田雄馬&うちダンサーズによるダンスパフォーマンス「You & I」から「equal」「SHAKE!SHAKE!SHAKE!」と歌い継ぐと、企画映像コーナーへ。
この日の企画は、スタッフから提案された「クラップ」をテーマに、オリジナルソングを作っていくというもの。内田雄馬が不馴れながらもベース、ドラム、ギターを演奏、4分割画面でリミックスしオリジナル曲「Foot on the melody」を完成させ、会場は大いに盛り上がった。
映像後には内田雄馬が再びポップアップで登場。リフターに乗っての「your words」、ライトに照らされての「FROM HERE」、「NEW WORLD」で驚異的なハイトーンを響かせる。後半へ向けて、
「みんなのパワー届いてます」
と声を上げ、
「内田雄馬は1人では何も出来ないんです。1人では明日のスケジュールも良く解らない、みたいな」
と自嘲しつつ、支えてくれるスタッフ、バンド、うちダンサーズに
「最高の仲間に囲まれて歩いてきた10年、5年だったなって思っています」
と感謝を述べる。そして
「何よりもそのパフォーマンスを受け止めて、応えてくれる貴方がいるから、今ここにいます。本当にありがとうございます!」
と、深々と頭を下げる。そして始まりの歌「NEW WORLD」を熱唱。続いて、事前に全国の内田雄馬たちから募った掛け声とコーラスを入れ込んだ「Congrats!!」を披露、金の紙吹雪が舞い、
「皆さんの想いを乗せて届けます」
と、同じく全国の内田雄馬たちから集められた声と共に「Echo」で2日目を終えた。しかし去りがたい気持ちが溢れる場内の手拍子に惹かれ、ライブTシャツ姿の内田雄馬が登場。初披露となるバラード「I'm not complete」を切々と唄い上げると、告知コーナーへ。2023年のライブツアー決定を発表されると、声にならないどよめきが沸き上がる客席に
「やっと、みんなに逢いに行けます」「まだまだボクらの旅は続いていきます。ついてきてくれますか?」
と、問いかけ、割れんばかりの賛同の拍手を浴びる。そしてツアーを皆さんとのハッピーなジャーニーにしたいと宣言、
「ここでMVを撮影します」
と発表するサプライズ。
「皆さん映ります」「準備は良いですか?」
と、「Happy-go-Journey」を初パフォーマンス。段取り無しのぶっつけ本番の撮影から、詰め掛けた内田雄馬たちへの信頼を感じさせた。
そしてミラーボールがきらめく中、再びKOSÉ 8ROCKS、きょん(きょんくま)も交えてのダンサブルナンバー「Wonderful World」を熱唱し、アンコールを終えた。しかし来年のツアーが待ちきれない会場からは再び一体となった大きな手拍子が鳴り響く。この期待に応えて戻って来た内田雄馬が
「この2日間は…本当にみなさんへの感謝しかございません。本当にありがとうございます」
と深々とお辞儀をする。そして
「みんなのおかげで、内田雄馬はみんなで繋がって楽しいものを造れているんだなと実感しています」「ここはまだまだ、スタートです。いつだって、今が未来のゼロ地点です。これから、みんなと一緒に色々なところに行きたい」「みんなの想い全部ください!」
と絶叫、「MAJESTIC」「ボクらのカタチ」で声を響かせ、熱い2日間を締めくくった
4年前、東京ドームの「KING SUPER LIVE 2018」で見た内田雄馬は、偉大な先輩達の後を追って元気に走り始めた、愛くるしい声優・アーティスト界の末っ子だった。そして武道館で出逢ったのは、誰からも愛されるキャラクターはそのままに、武道館さえも狭く、通過点と感じさせる堂々とした声優・アーティストに成長した姿だった。
「3日会わざれば刮目して見よ」を具現化したような圧倒的なパフォーマンスを見せてくれた内田雄馬。
2020年代の声優・アーティスト界をも牽引していく存在となっていることを感じた日本武道館の2日間となった。
ライター:こもとめいこ♂
ライブスチール:©キングレコード
◎YUMA UCHIDA LIVE 2022 DAY2 your world, our world セットリスト
1.Horizon
2.JOURNEY
3.DNA
4.Relax
BE MY BABY (バンド紹介セッション)
5.Angel
6.Go Roly!
7.VIBES
Loser (DANCE PART)
8.Stardust
9.Good mood
10.Speechless
You&I(内田雄馬+ダンサー)
11.equal
12.SHAKE!SHAKE!SHAKE!
幕間映像
13.your words
14.FROM HERE
15.NEW WORLD
16.Congrats!!
17.Echo
EN1.I'm not complete
EN2.Happy-go-Journey
EN3.Wonderful World
WEN1.MAJESTIC
WEN2.ボクらのカタチ
◎ライブセットリストプレイリスト
https://yuma-uchida.lnk.to/YWOW_SETLIST
■内田雄馬公式サイト
■公式YouTubeチャンネル 内田雄馬 OFFICIAL
https://www.youtube.com/channel/UCmJ5vFSQcyoeUwV0gq_kVJA