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楠木ともり Kusunoki Tomori coming-of-age『WRAPPED///LIVE廿』ライブレポート 2020/01/20
楠木ともり Kusunoki Tomori coming-of-age『WRAPPED///LIVE廿』ライブレポート

 12月22日に20歳の誕生日を迎えた楠木ともりが、12月29日(日)EX THEATER ROPPONGIでバースデーライブ『Kusunoki Tomori coming-of-age「WRAPPED///LIVE廿」』を開催した。
 開場前から、楠木ともり自らがデザインと監修を手掛けたお洒落なライブグッズのトートバッグを提げたファンが集結、会場は満員に膨れあがった。
 師走の寒さを忘れさせる熱気が溢れる中、アコースティックバンドが位置につき演奏が始まると、手拍子に迎えられた楠木ともりが登場、Official髭男dismの『Happy Birthday to you』をカバーし
「自分で唄っちゃうんだーみたいな…」
と笑いを誘う。続いて、
「今回のライブはいつもと違う事をしようと! 」
との宣言に客席から期待のどよめきがおこり、
「アコースティックカバーコーナーを! 」
と、伝えると、ホールでその歌唱力を堪能したいと思っていたファンからは、歓迎の歓声が沸き上がる。
 その期待に応え、家族ゆかりの選曲というSMAPのスタンダードナンバー『夜空ノムコウ』、Every Little Thing『Time goes by』と、しっとりした歌声をホールに響かせる。

 


 続いて宇多田ヒカル『Prisoner Of Love』、ソニー・ミュージックアーティスツの所属声優も多く出演するアコースティックライブ『maruxenon live』でも唄った椎名林檎『ギブス』を披露。ここで、ファンにもお馴染みの楠木ともりのマイギター「ルカ君」を取り出し、YUI『Namidairo』を弾き語りで披露。

 


「自分独りでの弾き語りは初めて」
とは思えない堂々たるパフォーマンスで聴衆を魅了する。
その後は
「歌詞がとにかく真っ直ぐで小中学生の時から大好き」
という阿部真央『いつの日も』を。
 続いて、自身のWEBラジオ「楠木ともりのともりるきゃんどる」でも何度も取りあげた大好きなアーティスト、ハルカトミユキ『夜明けの月』を唄うと、手拍子をリクエストしつつ自らはタンバリンを手にし、木村カエラ『Snowdome』で盛り上げる。
 ここで
「楽しくなってきた頃ですが…」
と切り出すと、身体が暖まってきた頃合いの観客からは当然
「ええっ」
とどよめきが起こる。
 予想通りの反応だったのか、苦笑いの楠木ともりは
「カバーコーナーは次で最後になります…」
と告げ、安堵の声が拡がる。
「(ライブが終わりって)そんな訳ないでしょ!」
と笑いを誘うと、
「最近Twitterで好きだと騒いでいたアーティストさん」
という、L’Arc-en-Ciel『Pieces』をグランドピアノと共に披露、余韻を残してカバーコーナーは終了となった。

 


 ここで、ステージ上方のスクリーンに、練習風景などを記録した貴重なメイキング映像が流れる。リハーサルの合間にタンバリンを頭に乗せるお茶目さなどで笑いを誘いつつ、映像の最後ではカバーコーナーの選曲意図を
「何年も聴いて、影響を受けてきたアーティストさんを沢山選んで、皆さんが知ってるかなーって考えながら楽曲を選んでみたりだとか、自分が、どうしてもこれ唄いたい! ってずっと思っていた曲を選んだりしてみました」
と、解説した。続けて、
「オリジナル曲は立って楽しんで頂ければ」
と促す配慮も見せ、巧み構成に唸らされた。
 続いて始まったオリジナル曲コーナーは、既発の楠木ともりライブグッズCDの2枚『Acoustic CD 〔bottled-up〕』『■STROKE■』にも収録されている、自身が作詞・作曲を手掛けた楽曲で構成。最初の『スケッチブック』に続いての『眺めの空』は、先日開設された楠木ともり Official YouTube Channelで配信中のLyric Videoをバックに歌唱。

 

 

さらに
「ここからロックなナンバーをやりたいわけさ! 2曲ぐらい…タオル持ってる人は回してくれても良いよ?」
と煽って、『クローバー』『ロマンロマン』でオーディエンスと共にスイングする。

 


 唄い終え、
「こんな感じのライブをやりたかったんだ! 」
と感極まった様に吐露すると、全肯定の歓声。しかしここで
「ピポポポン♪悲しいお知らせです」
と、今度は本当にラスト1曲のお知らせで嘆きの声があがる。
 楠木ともりはそれに謝辞を示しつつ、バンドメンバーの、ドラム・田辺貴広、ベース・山地恒太、バイオリン・磯部舞子、ギター・菊池真義、バンマス&キーボード・多田三洋を紹介し、アコースティックとエレキを駆使しての様々な演奏にファンからも称賛の大きな拍手が贈られた。
 そして最後の楽曲『アカトキ』では、リフレインされる象徴的なフレーズ「アップデートしていこうよ」をコール&レスポンスで客席と一体となり、一斉にジャンプして締めくくった。

 


 万雷の拍手とアンコールの中、スクリーンに新曲『バニラ』の歌詞が映し出されると、楠木ともりとバンドが再登場、同曲を初披露した。

 


 そしてライブタイトル『WRAPPED///』には
「3つの贈り物、夢中になって欲しい、秘密にする、という意味を含んでいる」
と種明かし。1つ目は、新曲『バニラ』。2つ目は同曲の、オフィシャルモバイルサイト『SMA VOICE』での熱量を伝える為の拘りのdemo ver.を期間限定で公開。(1/7(火)23:59で終了)そして最後は?のタイミングで
「実は私20歳じゃなかったんです…」
と1ボケで爆笑を誘ってから改めて、自身の「ソロメジャーデビュー」を発表すると、
「おめでとう」
の声がホールに響き渡る。

 


「ソロメジャーデビューをする前に音楽に触れあえる機会を沢山頂けて、凄く光栄でありながら、一部の人からはメジャーデビューしてると思われてたのかな、なんて…(笑)でも、皆さんに支えて頂いて…」
と、声を詰まらせ、
「多田さんわたしやりました! 」
と、デビュー当時から演奏、アレンジなどでアーティスト活動をサポートしてきたバンマスの多田三洋に直接報告。
「おめでとう」
と、祝福され、会場からも万雷の拍手が贈られた。
「これからも演技だけじゃなく、音楽の方にもしっかり羽根を伸ばして真っ直ぐ向き合いながら、皆さんに寄り添える曲、響く曲、沢山唄っていきたいと思います」 
と深々と頭を下げると、
「さあ、もう1曲やるよ?アノ曲残ってるじゃん」
と、切り替え、アッパーチューンの
『僕の見る世界、君の見る世界』を絶唱。オーディエンスもタオルと拳で応え、記念すべきライブを締めくくった。

 

 


 終演後、
「他の声優アーティストがやっていない独自のライブで、不安は無いか」
を訪ねると、
「最初は不安でしたが、ライブを重ねる内にファンの皆さんが受け入れてくれるのが解って、今は安心して唄っています。ソロメジャーデビューをして、より多くの皆さんにも受け入れて頂ける様に、精進していきます」
と、力強く語ってくれた。
 歌唱力、アーティストに欠かせない表現力、エンターテイナーに必須のセルフプロデュース力を兼ね備えた、若き実力派の楠木ともりらしいステージで、2020年代を代表する声優アーティストの1人となっていきそうな予感を抱かせたライブだった。

 

 

カメラマンクレジット:Sony Music Artists
※画像の転載は禁止です。

ライター:こもとめいこ♂

 

 

楠木ともり Official YouTube Channel
楠木ともり 公式サイト :TOMOROOM - SMA VOICE
楠木ともり 公式Twitter:@tomori_kusunoki

 

 

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