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LIVE REPORT

GOOD ON THE REEL

『GOOD ON THE REEL presents 「HAVE A “GOOD” NIGHT vol.50」 ANNIVERSARY SPECIAL at 日比谷野外大音楽堂』

2016年10月09日
@日比谷野外大音楽堂

主催イベント『HAVE A "GOOD" NIGHT』の記念すべき50回目は、日比谷野外大音楽堂でのワンマンライヴ。午前中は大粒の雨が降りしきっていたが次第に止み、日が落ち始めた開演時には湿った空気によって、秋らしく心地良い天候になっていた。

“10年目にして辿り着いた野音です”と大きく手を広げた千野隆尋(Vo)が喜びを口にすると、この日を記念してリリースしたシングル「雨天決行」で幕開け。弾むギターの音色が上弦の月が浮かぶ夜空に溶け込んだ「それは彼女の部屋で二人」、奥行きあるバンドサウンドが千野の感情に訴えかけるような歌を際立たせる「夕映」といった、今でも定番の初期作品の楽曲たちが10年というバンドの歴史をなぞる。そして、オーディエンスを着席させ、「夏の大三角」「つぼみ」「24時間」の3曲をアコースティックで披露。ゆったりとした呼吸感がより一層哀愁を引き立て、さらに暮れがかった空の隙間から漏れる月の光、場内が静まった時の虫の声、肌をかすめる少し冷たい風...いつまでも浸っていたくなるほど心地良い空間だった。「シャボン玉」では入場時に配られていたシャボン玉セットによって客席中がシャボン玉であふれ返り、楽曲のドラマチックさに花を添える。そして、一瞬にして情景が目の前に広がるような新曲「砂漠」がアンコールで披露されたのも、まだ歩み続ける旅路を示すようで頼もしかった。鳴り止まない歓声に応えてダブルアンコールまで応えた2時間半強のライヴ。ダブルアンコールでの多幸感にあふれた「Mr.Week」を聴きながら、日常の視点を変えさせられてしまうほどの彼らの訴求力を改めて感じたのだった。