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LIVE REPORT

NICO Touches the Walls

『ニコ タッチズ ザ ウォールズ ノ ブドウカン』

2014年08月19日
@日本武道館

“みんなのお陰で華麗なリベンジが果たせたと思います!”(光村龍哉/Vo&Gu)。ライヴ終盤に会場を見渡しながら感慨深く告げた、この言葉がこの日の全てだろう。2010年3月に初めて行なった武道館公演での動員は目標を下回る結果に終わり、苦い思いをした彼らが、“リベンジ”と掲げ2回目となる本公演で観せてくれたのは、8000人という超満員の景色。

4年前にも披露した「Broken Youth」を幕開けに、新旧織り交ぜた珠玉のセットリストで会場の熱気を高める。夏の爽快なナンバー「夏の大三角形」、アグレッシブなバンドサウンドのみならず、初挑戦のラップを取り入れた「アビダルマ」、割れんばかりのクラップが響き渡った「手をたたけ」など、ライヴに華を添えてくれる楽曲たちもこの4年で培ってきた彼らの結晶だ。また、バンドのほとばしる勢いだけではなく、シンプルなアコースティック編成で披露した「バイシクル」では、音の粒が弾むようなキラキラした空間を作り上げた。“ひっくり返せるのか武道館!?”という言葉から始まったのは、まさに今日のリベンジ公演に向けて作られたとも思える「天地ガエシ」。端から端まで埋め尽くされた客席に向けて《僕らのリベンジ》と堂々と歌う姿は凛々しく、清々しくもあった。

アンコールでは、“やりたかったけど、やれなかった曲があと5倍くらいある”と、ここにいる全員が入れる会場で再びリベンジを行なうという宣言も。満足することなく、飽くなき追求心で挑み続ける彼らの集大成でもあり、次なるステップへ進むスタートラインのようなライヴに、広がりゆく景色を感じずにはいられない。