藍の記憶

あなたの居ない陽の匂い
途切れそうな藍の記憶
きっと微睡ながら ずっと彷徨いながら
つづきを求めて探す

隠した唇の跡 曖昧な夜に仄めかされて
息を潜めて 嘘をついた
陽の光がいつも君を奪い去る

消えゆきそうな 夜降ちを恐れて
言葉を探した
未熟で歪んだ罪を踏みつけて
終わらないように言葉を結んだ

不安定に堕ちてゆく
儚く美しい夜の破片を探して
綺麗に滲んで溢れて 触れていたい

平行世界の夜に
川瀬に佇む姿
あなたは美しい
ひとつになりたくて なれなくて
嘘をついて またふたつになった

あなたが居たら騒がしい朝も
なにも見えない夜降ちも
瞼の裏にいる君を見つめて
抜けていける ほどけてく

不安定に堕ちてゆく
儚く美しい夜の装いを求め
綺麗に滲んで溢れて触れていたい

歪で美しい散り花が水面を抱くように
淡く滲んで揺れていたい

くだらない朝に怯えて
落日を裏切って
ふしだらに嘘を鏤めて

くだらない朝に怯えて
落日を裏切って
ふしだらに嘘を鏤めて

嘘を重ねてく

嘘を重ねてく

僕らはまだ美しい
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