子供の頃のオラに言ってやりたいんだ。

 2022年4月20日に“緑黄色社会”がニューシングル「陽はまた昇るから」をリリースしました。タイトル曲は、4月22日(金)公開の『映画クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝』主題歌です。日々笑いの絶えない野原家のような家族でも、ふと感じる寂しさは、その温もりを知っているから。そんなささやかな幸せを思って書き下ろされた、バンドの新たなカラーバリエーションを提示するポップソングとなっております。
 
 さて、今日のうたコラムでは、その最新作を放った“緑黄色社会”の小林壱誓(Gt.)による歌詞エッセイをお届け。緑黄色社会「Actor tour 2022」名古屋編当日、移動中の新幹線車内にて執筆。新曲「陽はまた昇るから」にも通ずる想いを綴ってくださいました。歌詞と併せて、受け取ってください。



これを書いている現在、
緑黄色社会「Actor tour 2022」名古屋編当日
 
 
会場までの移動中
新幹線車内にて綴る
 
 
無事に陽は昇り、今日を迎えることができたわけなんだが
 
朝の支度が遅いオラは
相も変わらず間一髪で新幹線に乗車
 
ゼェハァと視界を曇らせながら席につく
 
 
座席前方に覗けるのはピンク髪の女性
左隣にはラテを片手に小声で電話するアパレル経営者っぽい男性
通路挟んで右手には靴だけお洒落なおじさん
 
 
メンバーもスタッフも周りにいない
 
 
いま向かっている名古屋は
緑黄色社会の地元であるが故
メンバーの入りがバラバラになることが多い
 
今回は前日から実家に帰る人多数により
オラはひとり当日入り
 
 
寂しいな~
 
いつもメンバーやスタッフが
居てくれてるんだなってことに気づく
 
 
 
ここから空腹に耐える約1時間半…
さーて、何で気を散らそう
 
そうだ、エッセイを書こう
 
っていう傍から
サンドイッチとコーヒーの車内販売
 
今食べたいのはそれじゃないな~
もっとこう、油っぽいやつ、求む
 
 
よーし、エッセイを書こう
 
 
緑黄色社会ってバンドは
今年の7月で結成10周年を迎えるようで
メンバーとはもう11年ほど
一緒にいることになるらしい
 
ベースの真吾に至っては
彼が生まれた時からの付き合いだから
24年一緒にいる
 
 
“大人といわれる年齢”
になってしまったな~
 
“大人といわれる年齢”
になってしまったことは少しやりきれない
 
心はまだなんとなく子供だったりするからな~
 
けど、大人って楽しい
 
 
何でも自分で選べるんだゾ?
 
 
もちろん選ぶための努力は必要かも
だけどさ~
子供の頃のオラに言ってやりたいんだ
 
 
「そんだけ遊び倒しても全く疲れを知らないお前なら、何だってできるぜ」ってな~
 
 
 
 
はい
時空を超えて
「Actor tour 2022」名古屋編
無事終了
 
ここからは帰りの新幹線にて綴る
 
 
よーし
明日は「Actor tour 2022」東京編だゾ!
 
メンバー皆、迅速に片付けをして
即座に名古屋センチュリーホールと
さようならした
 
前回は規定のコロナキャパシティで
半分しか入れられなかったお客さんが
今回はフル動員
 
 
手拍子の音量も圧巻
ほんと、心の声すら聞こえるよ
 
オラ、思い残すことないんだが
名古屋にまた戻ってくるときは
もっと大きな姿を見せたいなって
それだけ思う
 
まだ思い残しあるや
 
次こそ
ちゃんと皆んなの肉声を聞けたらいいな
大きく笑う、大きく歌う
その口元をしっかり見たい
 
今日はもう
疲れ切った
振り絞った
 
子供の頃のような永久機関にはなれないね
 
明日また陽が昇ることを信じて
眠りに就くとする
 
いい夢見て
 
いいライブするゾ~

<緑黄色社会・小林壱誓(Gt.)>



◆紹介曲「陽はまた昇るから
作詞:小林壱誓
作曲:穴見真吾

◆ニューシングル「陽はまた昇るから」
2022年4月20日発売
 
<収録曲
01. 陽はまた昇るから
02. 時のいたずら
03. 陽はまた昇るから-Instrumental-
04. 時のいたずら-Instrumental-