「歌ネット」さんの存在を初めて知った時。それはもう衝撃でした。

 2020年は、シンガーソングライター“川村結花”のCDデビュー25周年のアニバーサリーイヤー!そこで、今日のうたコラムでは、その記念企画として1年を通じてのご本人によるスペシャル歌詞エッセイをお届けいたします。更新は毎月第4木曜!
 
 シンガーソングライターとして活躍しながら、様々なアーティストへの楽曲提供も行い、ここ数年はピアノ弾き語りのLiveをコンスタントに続けている彼女。この1年の連載でどんな言葉を綴ってくださるのでしょうか…!まずは第1弾をご堪能ください。

第1回歌詞エッセイ:エチュード~前編

こんにちは。年が明けほぼひと月が経ちましたがいかがお過ごしですか。このたび月イチでショート・エッセイを書かせていただくことになりました、シンガー・ソングライターの川村結花と申します。

毎回自分の作品の中からひとつ選んでタイトルとし、それにまつわるお話を思い浮かぶにまかせて、お話ししていけたら楽しいなあと思っております。ですのでお気軽にゆるゆるとお読みいただけましたら幸いです。というわけで今回は「エチュード」をテーマに。でもちょっとその前に。

それはもういつのことか記憶にはないのですが、わたしがこの「歌ネット」さんの存在を初めて知った時。それはもう衝撃でした。だって歌詞が検索できるんやもん!、、、て、ネットが当たり前になっている今の若い方々には当たり前のことかもしれないですが、わたしにしてみればそれはもうなんとありがたいことか、と手を合わせたいくらいでした。

それというのも、わたしは今年でCDデビュー25周年になるのですが、デビュー当時などは特にラジオのレギュラー番組をいくつか持たせていただいており、そのたび必ずピアノ弾き語りでカバー曲弾き語るコーナーを設けていました。弾き語るには歌詞がわからなくてはならないのですが、歌詞カードがあれば何の問題もなし、なくても音源を持っていれば聴いて書き起こす。そうやってなんとか間に合わせていました。最初の頃は。

しかしながらだんだんと回が進むにつれ、中には「メロディは知ってるけど歌詞はわからない。しかも音源持ってない」という曲も出てきたのでした。その場合、レンタルやさんに置いてあればラッキー、すぐ借りて書き写しました。

また、番組をやらせていただいているFM局のライブラリーにあれば見せていただければセーフ、でしたが、なにぶんわたしの弾き歌いたい曲が昭和歌謡や演歌が多かったりしたもので、その当時あまりFM局にはそういったCDがなかったりで、そうするとCD探して買うしか方法がありませんでした。なので自腹で買う(そんなわけでわたしの家には「演歌大全集」とか「昭和アイドル歌謡全集」などのCDやカセットテープがわんさかあります、、、)。

というー、カバー1曲弾き語るのもそうそうラクではなかったのです。それが今や検索すれば歌詞が全部わかるなんて。いやもうあの当時の自分からすれば夢のようなハナシであります。いい時代になったなあ。なんでも弾き語り放題、、、。

で、なんでしたっけ、あ、そう、「エチュード」。なぜこの曲を第一回目のテーマに選んだかといいますと、こちらの歌ネットさんのサイトにある「川村結花」の歌詞を人気順に並べたらこの「エチュード」が一番だったからです。なので書こうと思うのですが今回は前置きに行数使い過ぎてしまいましたので続きというか本編は来月の後編にて、ということでー。なにしろこれからの毎月、どうぞよろしくお付き合いくださいませ。

<川村結花>

◆プロフィール

川村結花(シンガー・ソングライター)
大阪府生まれ。東京芸術大学作曲学科卒業。1995年、アルバム「ちょっと計算して泣いた」でシンガーソングライターとしてデビュー。同時に作詞家作曲家として楽曲提供を行い、主な提供楽曲は、夜空ノムコウ(作曲)をはじめ2019年現在までに100曲以上。2010年「あとひとつ」(作詞作曲共作)でレコード大賞作曲賞を受賞。2017年、アルバム「ハレルヤ」をリリース。ここ数年は、提供楽曲の作詞作曲も行いながら、ピアノ弾き語りのLiveをコンスタントに続けている。

オフィシャルサイト:https://www.kawamurayuka.com