言葉の達人

SAKUSHIKA

 達人たちは1曲の詞を書くために、言葉を巧みに操り、その時代を象徴する言葉を探した。その言葉は多くの老若男女の心を掴んで離さず、その歌は大ヒットした。 「孤独がつらく感じるとき」「愛することがよくわからなくなったとき」いつも、勇気と力を与えてくれた…、作詞家は言葉の魔術師である。そんなプロの「作詞家」の皆さんをゲストにお招きしてご紹介して行くこのコーナー。
 今回は、2012年にドラマ『もう一度君に、プロポーズ』の主題歌に起用され、歌ネットでもプラチナリリックに認定されている人気曲のJUJU「ただいま」をはじめ、数々のアーティスト作詞を手がけている「岩城由美」さんをゲストにお迎え致しました。

MEG.ME

代表作

女はそれを我慢しない」/バニラビーンズ
夢の蕾」映画『ガラスの花と壊す世界』主題歌
THREE(花守ゆみり、種田梨沙、佐倉綾音)
ただいま」/JUJU
願い」/JUJU
ホットミルク」/吉川ひなの

作曲論

まずアーティストさんのことや楽曲の条件などを頭の片隅に置いておきます。何度かメロディーを聴いていると、核になるようなフレーズが浮かんでくるので捉えます。そこから派生していく情景や感情がメロディーにフィットする歌詞になるよう、歌いながら言葉を見つけたり捨てたりして仕上げます。必ず締め切りまでに。

しほりさんに伺いました。
Q:
作詞家になったきっかけは?
A:

シンガーソングライターとして活動していた頃、他のアーティストさんの楽曲も作詞してみないかと声をかけていただいたのがきっかけです。

Q:
プロ、初作品について
A:

サーカス「しあわせな笑い方」

Q:
作品を提供したいアーティスト
A:

ご依頼いただけるなら、どなたでも嬉しいものです。

Q:
あまり売れなかったが、私の好きなこの歌
A:

関わらせて頂いた全ての楽曲に思い入れがあります。完成して世に出た嬉しさから、何度も聴いてしまいます。でもたった今聴きたい曲を一曲だけ挙げるなら、映画『ガラスの花と壊す世界』イメージソングになった「Insomnia」です。

Q:
なぜ「詩を書くことを選んだか」
A:

子供の頃から、詩を書くのも読むのも好きでした。曲を書き始めた中学生の頃から、作詞も自然にやるようになりました。ピアノやバレエなど幾つか習い事もしましたが、人生の中で一番長く続けている作業のひとつです。選んだというよりも、選んで頂くことで続けられてるんだと感じます。

Q:
プロの作詞家になりたい人へのアドバイスを
A:

チャンスが来たらいつでもアウトプットできるように、作詞の依頼がない時でも書くのをやめないこと。そのためにもインプットが大切だと思ってます。生活の中で得られる感情や情景はもちろん、様々な音楽を聴く、旅をする、たくさんの本や映画、美術作品などに触れて、心揺さぶられる事を私はいつも欲しているようです。何を志すにせよ、その体験がいろんな角度からヒントをくれるんです。

歌詞を見る

映画『犬とあなたの物語 いぬのえいが』の主題歌でした。一緒に暮らしてた猫が死んでしまった時を思い出して、とても苦しい気持ちで書き上げました。JUJUさんの歌唱は本当に素晴らしいもので、作詞家としての自覚を初めて強く感じた楽曲でもあります。特に歌い出しの二行は、今聴いても胸が締めつけられる思いがします。

■私の好きなあのフレーズ

朝焼けがこぼれて 部屋を染めても
夢に彷徨うあなたに会えそうな気がして
目覚めたくない

PROFILE

岩城由美Yumi Iwaki

1992年よりCM音楽制作を中心に作家活動を始め、
1994年11月、コロムビアレコードから1stソロアルバム「愛情の天才」リリ−ス。
1996年3月2ndアルバム「NEO HAPPY」リリ−ス。

近況報告

THREE
「夢の蕾」

PCCG-1497 ¥1,500 (tax in)
2016.1.6 Release

バニラビーンズ
「女はそれを我慢しない」

AVCD-83398 ¥1,080 (tax in)
2015.11.18 Release

バニラビーンズ
「Lady Survivor」

AVCD-93325 ¥3,240 (tax in)
2016.2.3 Release

島谷ひとみ
「やぶれかぶれ」

AVCD-48985 ¥1,080 (tax in)
2014.6.4 Release
M-2: 「青い月」

【これまで登場した作詞家さん】