エガオ

My Autumn Rain

エガオ

作詞:藤川翔一
作曲:藤川翔一
発売日:2009/11/25
この曲の表示回数:11,008回

エガオ
闇夜から逃げるように
僕は部屋を飛び出した
月明かり 線路沿い
誰にも気付かれない静寂
乗りなれた自転車の
車輪からもれる声
次第に僕の声になる

明日また会えるから
そうやって逃げてきた
いつだって始まりを
先延ばしにしてきたから
でも何が起こるかもわからない
そうだろう
後悔したくないから

急ぐわけがあるんだ
早く君に会いたい
少し息を切らせ駆けてゆく
駆けてゆくこの街角

君の笑顔に会いたくて
僕は自転車を走らせた
今はまだ長い上り坂の途中だけれど
たなびく月明かりの下
確かに君のもとへ近づく
遠ざかる僕の街

「今なら間に合うぞ
引き返すなら今だ」
もう一人の僕は言う
「あの子を笑顔にできるか」
そんなこと考えても無かった
どうすればいい?
もう一人の僕に問う

「この距離を保ったら
仲良しでいられるぞ
どうせ話もできないままで
後悔させるだけだろう」

長い上り坂の途中
諦め僕は引き返した
自分自身が作り出した
いいわけを見つけて
たなびく月明かりの下
胸を撫で下ろしたかのように
坂道を下る途中

僕の弱さを
切り取った夜
呆れながらも家路を辿る
何故だろう涙が止まらない
瞬きのたび こぼれる

君の笑顔に会いたくて
ただそれだけじゃ足りなかった
潜り込んだベッドの中
腫れた目をこすった
朝になればこの気持ちと
しばしのお別れさ
さようなら

僕、もう少し強くなるから

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