転宅

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし
発売日:2005/05/04
この曲の表示回数:35,316回

転宅
親父が初めて負けて 大きな家を払った
指のささくれ抜くみたいに 後ろ向きで荷作りをした
いやな思い出は皆 残してゆきましょうと
床の間の掛軸丸め乍ら かあさんが言った
丁度かくれんばで 息ひそめて
鬼の過ぎるのを待つみたいで
何も無くなった部屋では
おばあちゃんが 畳ふいてた

それから移り住んだのは 学校の裏通り
そこではじめて家で過ごす 親父の背中を見た
ひとつ覚えているのは おばあちゃんが我が子に
負けたままじゃないだろうと 笑い乍ら言ったこと
人生は潮の満ち引き
来たかと思えば また逃げてゆく
失くしたかと思えばまた
いつの間にか戻る

そのあと我が家はも一度 家を替わることになる
一番喜ぶはずの人は 間に合わなかったけれど
人生は潮の満ち引き
来たかと思えば また逃げてゆく
失くしたかと思えばまた
いつの間にか戻る

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