Drug Of Gold

作詞:mothy
作曲:mothy
発売日:2015/02/25
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Drug Of Gold
病弱な身体 子供の頃から生死をさまよっては
家に伝わる秘薬を飲み続けてた日常
必要な事もろくに出来ない ただの役立たずだと
家族に疎まれ次第に歪んでた心

希望なんてどこにもなかった
ただ生き続けるだけの日々

15歳の時 唐突に組まれた縁談の話
相手は他国の落ちぶれた貴族の娘
お互いの意思などまるで無視の ただ家柄のために
自分が道具だと改めて理解をした

豚のように太った少女
それが彼女との出会いだった

彼女もやはり一人ぼっちで少女時代を過ごしたそうだ
母は亡くなり父は心を病んで家は没落した
「いつか世界中を旅したい」
それが彼女の夢だという
二人で行くのも悪くないなと思った

客人を招いて開かれた婚約の為のパーティ
そこで彼女の心の闇を知ることになった
出された料理を乞食のように貪り喰らう彼女
「残したら怒られる」呟いていた言葉

亡き母から受けてた虐待
婚約は破談になった

時が経った時耳に届いた彼女に関する噂
「ゲテモノを喰らう悪食娘になった」と
顔を変えてコックを装い彼女に雇われた
そこにいたのは見違えるほど美しくなった女

禁じられた悪魔との契約
彼女はもう人でなくなっていた

異常な料理作り続ける日々 思わず口をついて出た言葉
「そろそろお暇をもらえませんか?」失望する彼女
わかっている自分はいつだって逃げてばかりの負け犬だと
またこうして彼女から逃げようとしてる

あのパーティの日に君を受け入れることができたら
君を救う事も出来たかもしれない
未だに手放せぬ薬 金の粉末入りの小瓶
決意と共に握りしめた

子供の頃から飲み続けてきた秘伝の薬
扱いを間違えれば毒にもなる薬
「たまには共に食事をしましょう」そう彼女を誘い
二人分のスープ どちらにも毒を入れた

二人で逝くのも悪くないだろ?
さあ これが僕らの最後の晩餐だ

――そして今の僕は 食卓に並べられた料理の一つ
彼女に毒は効かなかった
死んだのは僕だけ
意識を失う直前 彼女はポツリとこう言ったんだ
「あなたはまた逃げたのよ 私を置いて」

君のための料理になって僕は君の胃の中へと
そして僕は君の血となり肉となる
もう僕が君から逃げることはないだろう

永遠に君と共に

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