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この歌詞を見せたときに「え、どうして泣くの?」って。

―― ここからはニューアルバム『メトロノーム』についてお伺いしていきます。素敵なタイトルですよね。今作はどんなアルバムになりましたか?

かなり前から、次のアルバムタイトルは『メトロノーム』になるだろうと思っていました。MACOの音楽が、聴いてくれる人の小さな軸になりたいというイメージがずっとあったんです。悲しいときとか寂しいとき、このアルバムの曲によって自分のテンポが決まるような。いろんな曲が入っているので、どんな感情にも寄り添えるんじゃないかなと思っています。あと、アルバム『22』『23』から『FIRST KISS』くらいまでの、初々しかった頃の楽曲を思い起こしてもらえるような曲たちが収録されていますね。昔の自分を取り込んだ、軌跡のアルバムでもあると思います。

―― アルバムリード曲は3曲目の「Sweet Memory」ですが、切なく報われない恋心が描かれている歌詞で意外でした。

意外ですよね!やっぱりみんなにちょっと初期の懐かしさを味わってほしくて。たとえば『FIRST KISS』は、リード曲の「Kiss」とか「Don't You Know I Love U」とかすごく切なかったんですよ。だから今回のリード曲は、あの頃の雰囲気を持った切ない系で行こうと「Sweet Memory」にしました。

―― MACOさんの最近の楽曲は幸せなラブソングのイメージが強かったですもんね。

そうなんですよねぇ。だからみんな最初は「Sweet Memory」ってタイトルから幸せな曲を想像したと思います。でも全曲が幸せ幸せしすぎていても、疲れちゃうから(笑)。人生は幸せなことばっかりじゃないし、幸せな人だって擬似失恋みたいな気分になりたいときってあるじゃないですか。だからそういうときに『メトロノーム』の切ない曲を聴いてほしいです。とくに「Sweet Memory」からの「カタオモイ」とかドン底ポイントですね。

―― そして、アルバムタイトル曲であり今作の入口となる「メトロノーム」は<部屋の壁に並ぶ写真 眺めながら少しだけ泣いた>というフレーズで始まります。この主人公はどんな感情を含んだ“涙”を流したのでしょうか…。

それスタッフさんにも言われたんです!最初この歌詞を見せたときに「え、どうして泣くの?」って。あと「悲しくて泣くの?」とか「なんで微笑まないの?」とか。そうじゃなくて、良いなぁ…って思って泣くんですよ。写真って、時間を切り取っているものだから、そのときの感情とかも思い出すじゃないですか。そうすると、懐かしいなぁ、こんなときもあったなぁって、幸せを実感して泣いちゃうんです。私はどちらかというとそっちなんですよね。

photo_02です。

―― ふいに愛をブワッと感じるような瞬間なんですね。この曲では他にも<朝の少しのおしゃべり>や<寝るとき手をつなぐ癖>など具体的に何気ない日常が見えてきます。こういう景色は想像を広げて描いていくんですか?

いや、ほぼ実体験ですね。聴いてくれた人が同じ体験をしていなくても、想像して疑似体験できる曲を書くってことをデビュー当時から大事にしているんです。だからなるべくリアルに伝わるように、好きな人との会話だったりとか、おもしろいなって思った話とかも、すぐにメモするようにしています(笑)。

―― ちなみに、一人に恋をしたら何曲くらい生まれますか?

え~、アルバム1枚分とかは全然できますね!でも、恋愛経験が多いからラブソングの歌詞が書けるというわけでもなくて、ひとつの恋の出来事や感情をいろんな角度から描いてゆくので、たとえ一人でも、好きでいる限り曲は尽きないかもしれないですね。

―― また、今回は描かれている愛のスケールが深く大きくなっているような気もします。たとえば「メトロノーム」の<遠い何十億年も前から繋がっていたんだね>とか、「NATURAL LOVE」の<この地球が終わる時まで>とか、「愛してる」の<愛してる あゝ生きてる>とか…。

それは自分でも思います。多分、どんどん人は死に近づいているということの重さを、年を取ってゆくにつれ、深く実感するようになってきたんですよね。たとえば身近な人を亡くしたりとか。そういう生と死に対面すると、人に愛され愛することをもっと大切にしようと痛感するんです。本当にかけがえないなぁって。だから今回のアルバムではそういう歌詞が書けたのかな。

―― 最近、MACOさん自身もそういうことを実感するような体験をなされたのでしょうか。

実はパパが今年、天国に行ってしまったんです。それでかなり落ち込んでいたりもしたんですけど…。でも、それ以上に気づけたこともたくさんありました。今まで受けてきた愛情もそうですし。なんか…生きてるからこそ“愛してる”の重みを実感しました。最後の収録曲「愛してる」という曲に<あゝ生きてる>というワードが出てきたのも、そういった実体験が繋がっているんだと思います。

―― では、いろんなテイストの曲があるので選ぶのが難しいと思いますが、今のMACOさんの心境にもっとも近い歌詞を挙げるとするとどの曲だと思いますか?

2曲目の「NATURAL LOVE」かなぁ。自分がナチュラルにいられる毎日って一番健康じゃないですか。どんなにネガティブでも、カッコつけなきゃいけないときってあって、そういう肩に力が入っている状態が続くと疲れてダメになっちゃいますよね。でも、恋人と一緒にいたり、友達と女子会をしたりする時間があるとすごくリフレッシュできるんです。

―― 仕事などではない場所に、自分の<たったひとつの居場所>があるって安心しますよね。

ね!だから、仕事も頑張れたりするんですよね。それは「メトロノーム」の<1日24時間を越えるのが すごく辛い日もある だけど君の笑顔 思い出すだけで頑張れる>というフレーズにも通じていると思います。大切な人も頑張っているから、自分も頑張ろうと思える、ナチュラルでいられる、それが今の私の心境に近いですね。

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MACO New Album「メトロノーム」
2017年11月15日発売 / Virgin Music
初回限定盤(CD+DVD)
UICV-9266 ¥4,212(税込)

通常盤(CDのみ)
UICV-1091 ¥3,024(税込)