一人で強くなりすぎているあなたへ…。

 2013年にメジャーデビューを果たした、福島県出身のシンガーソングライター“片平里菜”が2016年4月27日、7th single「結露」をリリース!表題曲は、彼女にとって初のTVアニメタイアップ曲。4月放送スタート『迷家-マヨイガ-』のエンディングテーマとして書き下ろされました。闘い続けてきた孤独、大切な人に溢れる気持ち、同時に知るひとりの怖さ…。今作は、そんな“人と人の出会い”から生まれる感情を描いた作品となっております。

 歌ネットで歴代人気曲に認定されている「女の子は泣かない」や「Oh JANE」、最新アルバムに収録されている「この涙を知らない」や「煙たい」など、ラブソングに定評のある片平里菜。『闘う女性が好き』と語る彼女にとって、理想の恋愛とは…?本当の強さとは…?今回のインタビューでは、人気曲の魅力に迫りつつ、新曲への想いをたっぷり語っていただきました!
結露 作詞:片平里菜 作曲:片平里菜
人は待ち合わせたように出会ってく ずっと強くなることで掻き消した
愛おしい気持ちが溢れて やっとひとりが怖くなったの
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INTERVIEW
「ラブソングなのに否定的な表現が多いなって(笑)」

片平さんには2014年、1st Album「amazing sky」の際に一度インタビューをさせていただきました。そして今年2月にはついに2nd Album「最高の仕打ち」もリリースされ、8月でメジャーデビューから3年目を迎えられるんですね。活動をしていく中で自分が変化したなと感じるところはありますか?

片平:モチベーションは、デビュー当初からあまり変わってないです(笑)。マイペースだし、書きたいときに書いて、コンスタントにライブをしていくという活動をずっと続けていて。でも、それを続けてきたことによって、お客さんもどんどん増えてきたし、毎回毎回ツアーをするたびに会場も大きくなって…そういう変化はすごく感じますね。自分自身に大きな変化はないかもしれないけれど、ひとつひとつがちゃんと結果になって進めているのかなと思います。

片平さんの楽曲は、歌ネットでも「女の子は泣かない」や「Oh JANE」が歴代人気曲に認定されていますし、最新アルバムに収録されている「この涙を知らない」や「煙たい」などのラブソングも人気です。ご自身では、歌詞のどういったところが支持されていると感じますか?

片平:嬉しいですねぇ。客観的にはあまりわからないんですけど、自分の中での“基準”みたいなものはあるんです。この歌詞を世に出していいか、みんなに聴かせていいかという。何でもないことを歌っているんだけど、ふと琴線に触れるような、何かハッとさせられるようなフレーズをひとつ作ることで、それが私なりのポップスになっている気はしますね。「これだ!」って自分に刺さるフレーズが一つできると、この曲はイケるって思えて、そこから歌詞がどんどん作れるんです。

photo_01です。

胸キュンなラブソングというより、どちらかというと、ちょっと恋愛ベタな女の子の気持ちを片平さんが代弁してくれているようなイメージがありますね。

片平:最新アルバムでは「Love takes time」のようなわりと幸せな曲にも挑戦したんですけど、やっぱり恋愛していると辛かったり、苦しかったり、自分が見えなくなっちゃったりすることがいっぱいあると思うんです。今まで書いてきたラブソングのほとんどは、そこからどう解放されるか、どう打破すればいいか、その乗り越え方を求めてしまっていますね。いつもどこかに自己啓発的な要素が入ってしまうんです(笑)。

なるほど…。その壁を乗り越えるために、フレーズが強気だったり、反発的・挑戦的だったりすることが多いのでしょうか。たとえば「女の子は泣かない」の<あなたみたいな奴のために女の子は泣かない>とか「Oh JANE」の<あんまりみくびってんなよ だから女はわかってんだよ>とか「この涙を知らない」の<あなたは何もわかってないじゃない?>とか…。

片平:あぁ〜そうかもしれないです。好きだからこそ攻撃してしまうところもあるんでしょうけど、優しくないですよねぇ。ラブソングなのに否定的な表現が多いなって自覚はしています(笑)。たぶん、闘う女性が好きなんです。チャンスを待っているだけだったり、今の現状に満足していたりするよりは、そこからもっと先のいろんな景色を見たいという気持ちがいつもありますね。だから強い女性像が自然と曲の中に作りあげられていくんだと思います。

片平さんは以前「自分は恋愛体質ではない」とおっしゃっていましたが、それは今も変わらないですか?

片平:う〜ん、きっと私は恋愛をするとすごく尽くしたくなってしまうというか、エネルギーが全てそっちへ行ってしまうタイプな気がするんですよね。そのせいで仕事に心が向かなくなってしまうことが怖くて。だから同世代の女の子みたいに「彼氏がほしい!」とか「誰々がかっこいい!」とかそういうテンションがあまりないですねぇ。

ちなみに、ご自身はどのような恋愛が理想だと思いますか?

片平:「そんなふうに愛することができる?」という楽曲でも描いているような恋愛かなぁ。男女間の愛情って、すごく“所有”や“独占”の欲が強いし、好きだから近づきたい、触れたい、という感情は当たり前だとは思うんですけど…。でもそれより、お互いを認め合うとか、その人と一緒にいて心穏やかで、自由で自然な自分でいられるとか、そんな関係がもしあるのなら、そういうものを信じたいですね。



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